バフェットのオススメ投資本をランキング形式で紹介しつつ名言・投資法・投資哲学を学ぶ

バフェットのオススメ投資本をランキング形式で紹介しつつ名言・投資法・投資哲学を学ぶ

株式投資の神様と形容されるバフェットとは…

ウォーレン・バフェット(Warren Edward Buffett)は、アメリカの投資家であり、経営者や資産家としても世界的に名を知られている人物です。

 

世界最大の投資持株会社・バークシャー・ハサウェイの会長として現在も活動を続けています。

 

ウォーレン・バフェットの資産は2018年版の世界長者番付において第3位、約9兆720億円になり、彼は投資の才能で名前を全世界へと知らしめることになり、投資の神様として、その投資法には世界各国が注目している存在です。

バフェットの投資法

バフェットの投資法は、簡単に言えばビジネスモデルが良い優良な企業を安く購入し、超長期的な投資を行うという極めてシンプルなものとなっています。

バフェット流投資の「20のチェック項目」

  1. 株主資本利益率(ROE)は12%以上で安定しているか?(できれば15%以上)
  2. 自社株買いを行っているか?
  3. 経営者や従業員の持ち株比率は?
  4. ストックオプション制度を採用しているか?(採用していないほうが望ましい)
  5. 労働組合は結成されているか?(企業経営に協調的か?それとも戦闘的か?)
  6. 過去10年間の利益は安定的かつ増加傾向か?
  7. 本業に集中しているか?利益を生まない本業とは関係のない分野の事業を行っていないか?
  8. その企業の事業内容を理解しているか?
  9. その会社が10年後、20年後も存在しているという確信があるか?
  10. その会社は他の会社と異なる競争力を持っているか?
  11. その会社は社会に必要とされているか?
  12. その会社はインフレになった場合、商品の価格を引き上げることができるか?
  13. 工場や研究開発に対する投資は少ないか?(少ない方が良い)
  14. 不況のときにその会社の株価はどうなっていたか?
  15. 予想利回りはどのくらいになるか?(20%以上を目標)
  16. PERは15倍以下か?(できれば10倍以下)
  17. 経営陣は安定的か?
  18. 過大な年金、退職金、「隠れ債務」は抱えていないか?
  19. 最低限の売上規模があるか?(100億円以上が望ましい。1000億円前後あればある程度安心)
  20. その会社は、投資家の存在に注意を払っている企業か?(IRは十分に行われているか) 

バフェットに影響を与えた3賢人

バフェットの投資スタイルは、強い影響力を持った3人の人物によってもたらされた3つの卓越した投資哲学が総合されたものと考えると最もよく理解できます。

 

その3人の人物とは、「ベンジャミン・グレアム」、「フィリップ・フィッシャー」、「チャーリー・マンガー」です。

 

バフェットはかつて、「私の15%はフィッシャーで、85%はグレアムでできている」と言ったことがあります。

 

この言葉はよく引用されますが、これは1996年のものであることを考慮に入れる必要があります。

 

つまり、バフェットはその後、次第に選び抜かれた少数の株式を長期間保有するというフィッシャーの哲学に向かってシフトしていきました。

 

バフェットをフィッシャーの方に傾けた人物こそチャーリー・マンガーです。

 

バフェットが素晴らしいのは、こうした3人の偉大な投資家の良い点を自分なりに解釈・アレンジして統合した点にあると思われます。

 

それでは、3賢者の教えについてみていこうと思います。

ベンジャミン・グレアム:定量分析

グレアムは定量分析者であり、測定可能な要素、つまり、固定資産、当期利益、配当などを重視し、割安な株式を買うことを主張しました。

 

グレアムは人生で2度も経済的に苦境に陥った記憶があるため、上昇の可能性よりも下落のリスクを強調する投資手法を信奉するようになりました。

 

彼は投資には2つの法則があると言っています。

 

第1の法則は、損をするなということであり、第2の法則は第1の法則を忘れるなということです。

 

この「損をしない」哲学に基づいて、グレアムは株式を選択するため、以下の3つの手法を考え出しました。

 

投資家はこの手法を適用すれば、自然と安全余裕度を重視することになります。

  • 純資産価値の3分の2より低い株価の企業を買うこと
  • PERの低い銘柄に焦点を絞ること
  • 企業がプラスの純資産を持っていること

 

その上で、防衛的投資の7原則を提示しています。

グレアムによる防衛的投資の7原則

1.適切な企業規模(売上高で100億円、あるいは200億円がボーダーライン)
2.財務状態が十分に良い(10年という期間で、良好な財政状態を保っていること)
3.最低でも過去20年間、継続的な配当がある
4.過去10年間赤字決算がない
5.1株あたりの利益が、10年間で最低3分の1以上伸びている
6.株価が、帳簿の1.5倍以下
7.株価が、過去3年間の平均収益の15倍以下

 

このグレアムの株式選択には共通の特性があります。

 

グレアムがこれらのモデルに従って選んだ株式は市場では全く人気がありません。

 

なんらかのマクロ・ミクロの動きによって、市場はこれらの株式を本来の価値より低く評価しているのです。

 

グレアムはこれらの株式は「正当化できないほど低く」評価されており、故に魅力的な買い物であると主張しています。

 

彼は「効率的ではない市場を修正しようとする力は、投資家にとってプラスに働く」と信じていました。

 

また、バフェットはグレアムから自分自身で考えることの大切さも学びました。

 

「適正な判断のもとに、論理的に正しい結論に到達したならば、他の人が同意しないというだけの理由で考えを曲げてはいけない。多くの人が同意しないということは、あなたが正しいかどうかとは無関係である。データが正しければ、あなたは正しいのだ」とグレアムは著書に書いています。

 

グレアムは投資と投機の違いについても「真の投資とは、徹底的な分析によって、元本の安全性と満足出来るリターンを得られると判断できるものである。少しでもそれに達しないものは投機である」と述べています。

フィリップ・フィッシャー:定性分析

フィッシャーは定性分析者であり、企業の価値を上昇させると考えられる将来の事業見通しと経営者の能力を何よりも重視し、長期的に見て企業の実体価値を増加させる可能性を持つ企業を買うことを主張しました。

 

フィッシャーの投資基準は、平均以上の可能性を持つ企業に投資すること、最も有能な経営者と組むことです。

 

フィッシャーはこれらの条件に見合う事業と経営者の特性によって企業を判定し、優れた企業を見分けるためのポイントシステムを開発しました。

 

すなわち、投資の成功は、売上高と利益の両方で平均を上回る成長を数年間にわたって維持できる企業を見つけられるかどうかにかかっています。

 

短期的な結果に惑わされてはいけないのです。

 

また、平均的な企業を多数持つよりも、少数の優れた企業に投資したほうがよいとフィッシャーは常に話していました。

 

一般的に、彼のポートフォリオは10銘柄未満で構成され、そのうちの3〜4社で全体の75%を占めているほどです。

 

そして、投資で成功するためには、投資家はほんの少しのことをしっかり行えばよいとフィッシャーは信じていました。

 

すなわち、自分の得意分野の企業にだけ投資をすることです。

 

彼は自分の若い頃の失敗は「自分の経験の枠を超えた才能があると思い込んでいたため、自分で十分理解していない産業やまったく異なる分野へ、そして自分がまったく背景を理解していないままに投資を始めてしまったことだ」と述べています。

 

また、フィッシャーはバフェットに、分散することばかりを考えすぎないようにと教えています。

 

いくつかのバスケットに卵を入れることがリスクを少なくすると投資家に教えることは間違いであるとフィッシャーは信じていました。

 

彼が思うには、あまりにも多くの銘柄を買いすぎると、すべてを管理できなくなってしまう危険があります。

 

それによって投資家は、非常によく知っている企業にわずかしか投資せず、一方で、よく知らない企業に多く投資するリスクを持つことになるのです。

 

彼は徹底的な理解のために時間を割かずに株式を買うことは、十分に分散しないことよりもはるかにリスクが大きいと考えていました。

チャーリー・マンガー:フィッシャーの定性分析の体現者

 

チャーリーはフィッシャーの定性分析の体現者であり、バークシャー・ハサウェイ社の共同パートナーです。

 

バフェットが現在でもグレアムの教えに従い、割安な価格での投資機会を追い求めるのに対し、チャーリーは良質の投資には相応の対価を支払うべきであると考えており、このことをバフェットに納得させたのはチャーリーです。

 

この件は、バフェットの考え方に地殻変動的な変化を与えた最初のものでしたが、「自分を新しい方向に押し出してくれたのはチャーリーであった」とバフェット自身が認めています。

 

チャーリーは「素晴らしい企業にフェアな価格を払う方が、平均的な企業に低い価格を払うよりもずっとよい」と述べています。

 

【マンガーの投資術】チャーリー・マンガーの珠玉の言葉 日経BPから知識の複利効果を授かる

 

バフェットの解説本

私が読んだバフェットに関連した投資本を良かった順に並べて紹介したいと思います。

 

仮に自分がバフェットと異なるトレーダータイプだとしても、株式投資を始めた当初の基礎力を養成する意味では必読の書だと考えています。

 

バフェットは「自分独自のアイデアなどはなく、他の優秀な人々から学べばよい」と発言していますが、私もこの考えに完全に同意で、だからこそ様々な投資に関連する書籍を読んできました。

 

数々の作品の中でバフェットの言葉が引用されることが多いバフェットですが、読書家としても有名で「1日の労働時間の実に8割を読書に充てている」と言われています。

 

① スノーボール ウォーレン・バフェット伝

 
 
投資家としてだけでなく、一人の人間としての側面が描かれているのが最大の特徴で、とにかく読んで欲しいの一言です。

② バフェット投資の真髄

バフェットに関連した投資本は数多く出版されていますが、本書は「フォーカス投資(集中投資)」を中心とするバフェットの投資手法にとどまらず、バフェットが影響を受けた人物からバフェットの投資手法をハイテク株に適用した事例等まで幅広く扱うバフェット投資の解説本です。

バフェットは「あなたが行うどの投資も、少なくとも投資総額の10%をその株式に配分する勇気と確信を持たなくてはならない」と述べ、集中投資の大切さを説いています。

印象に残った点

バークシャー社の1996年の年次報告書
投資家としてあなたが目指すべきは、簡単に購入できて、株価は合理的で、あなた自信が理解できる企業の、確実に5年、10年、20年の間にあげる利益の権利の一部を購入するということである。
時が経てば、そのような基準を満たす企業が非常に少ないと気づくであろう。
したがって、基準を満たす企業を見つけたら、まとまった投資をすべきである。
投資にどの程度投入できるか、またどのような産業や企業に興味があるかに関係なく、これ以上有効な基準は見つけられまい。(xiページ)

より良い尺度
長期的には、市場価格は企業の価値の変化とほぼ一致するはずである。
しかし、短期で見れば、事業の進展以外の要素にも左右されて株価は企業価値に対して上下に大きく変動する。
問題なのは、ほとんどの投資家が投資の失敗・成功を、短期的な株価の動きで判定していることである。
残念ながら、短期的な価格変動は企業の経済的価値と関係なく、むしろ他の投資家の行動に対しての思惑に左右されるのである。(11ページ)

投資のためのガイドライン
投資を行う場合、自分たちは市場分析者やマクロ経済の分析者ではなく、企業の分析者だと考えている。
まして、株式のアナリストだなどとはまったく考えていないとバフェットは言う。
彼が企業を評価するとき、その目的が企業買収であれ、徹底的にビジネスの視点から検討を行う。企業の全体像を捉え、経営全般から財務、購入価格などあらゆる定量的・定性的な要素を調査する。(92ページ)

『バフェットの原則』
企業に関する原則
・その事業は簡明でわかりやすいか
・安定した業績を続けているか
・長期的な明るい展望があるか
経営に関する原則
・合理性を尊重する経営者であるか
・株主に対して公平で誠実か
・横並びの圧力に屈しないか
財務に関する原則
・一株あたり利益ではなく、株主資本利益率を重視する
・オーナー収益を計算する
・売上利益率の高い企業を探す
・留保資産の1ドルについて、少なくとも1ドルの割合で株価に反映していることを確認する
マーケットに関する原則
・企業の真の価格を決定する
・企業の価格に対して大幅に割安な価格で買えるか(安全余裕度)(93、94ページ)

魅力的な価格で買う
理解できる事業を行っていて、安定的に利益を生み出し、株主を重視する経営者がリードする企業にフォーカスする。
これらの原則はすべて重要であるが、それだけで投資が成功するとは限らないと、バフェットは言う。
だからこそ、有利な価格で買わなくてはならないのである。
そして、買った後、その企業は彼の期待どおりの業績をあげていかなくてはならない。
後者は必ずしも容易にはコントロールできないが、前者は管理可能である。
価格に満足できなければ、バフェットは株式を買わないのである。(123ページ)

賢明な投資家
バフェットの投資哲学の最も際立った特徴は、株式を所有するということは、株券ではなく企業を所有しているのだということを明確に理解している点である。
「賢明な投資家」のまとめのなかで、グレアムはこう書いている。
「投資は、ビジネスとして取り組むときに最も知的な行為になる」と。
バフェットはこう話している。「グレアムのこの言葉は、これまでに投資について書かれたなかで最も重要な一節である」(143ページ)

最高のものに学ぶ
「私独自のアイデアなどないと思う」とバフェットは語ったことがある。
たしかに私は、グレアムの著書を読んだことを話すし、フィッシャーを読んだこともある。書物から得たことは非常に多い。他の人々から学べることは多い。
実際のところ、基本的に他の人々から学べば、自分で新たしいアイデアをあれこれと考える必要はない。
目に見えるなかで最高のものを使えばよいのだから(304ページ)

③ バフェットからの手紙 世界一の投資家が見たこれから伸びる会社、滅びる会社

 

本書はバークシャーの株主に向けた年次報告書をテーマ別にまとめた作品であり、投資のみならず経営を学ぶ上での入門書としての位置付けです。

 

バフェットに関する書籍はこれまでに数多く出版されていますが、本書は「バフェットの投資及び経営哲学がバフェット自ら語られている」という点において、数少ない作品です。

 

また、同書はバフェット自身の加工されていない生の言葉であることから、バフェットの投資哲学がよくわかるという点において他のバフェット本とは一線を画すものの、会計学関連が得意ではない人間いは専門的な内容が多く少し難しいと感じられるため、バフェットの解説本を読んだ後の完成系、いわば集大成としてバフェットを理解した卒業作品という位置付けとして読むといいのではないかと感じました。

 

会計学に明るい人にとっては簡単なのでしょうが、私の会計知識レベルでは、一度読んだだけでは理解できませんでした。

 

総じて、会計学に関した記述が目立つように感じましたが、これはバフェットがそれだけ会計上の判断を重要視していることを意味しているとみられます。

 

バフェットの教えに従い、株式投資を始めた初期の頃は、自分にエッジのないこうした面を強く意識していて勉強していましたが、経験を積んでいくにつれ、一般的なことさえ分かっているだけで十分だということに気づき、突き詰めるのをやめました。

印象に残った点

株主に関する企業原則
チャーリーも私も、みなさんには次のような考え方をしていただきたくありません。
つまり、自分は価格が日々小刻みに変動する紙切れを保有しているにすぎず、経済的な、あるいは政治的な不安をもたらすような問題が起きれば、株を売却してしまうという考えです。
そうではなく、例えば農地やマンションを家族と共同で所有する場合のように、無期限で付き合っていこうと考える企業を部分的に所有しているのだという明確なイメージを持っていただきたいのです。(54ページ)

ミスター・マーケット
私の友であり師でもあるベン・グレアムは、投資で成功するためには市場の変動に対する心構えが最も大切な要素であるとかつて言ったことがありますが、私もそう信じています。
彼が言ったのは、「市場の根付けというのは、あなたの個人事業のパートナーである、ミスター・マーケットという名の非常に世話好きな男によってなされたものだと考えなさい」という言葉です。
ミスター・マーケットは必ずや毎日現れて根付けをして、その価格で彼があなたの持ち株を買うか、彼の持ち株をあなたが買うのです。(115ページ)

賢明な投資
投資家に求められるのは、選択した企業を正しく評価する能力です。
重要なのは「選択」なのです。
すべての企業についてあらゆる知識を有する必要はありませんし、数多くある必要もありません。
自分の能力が及ぶ範囲にある企業の価値を見極められれば、それでよいのです。
その範囲が広いか狭いかは問題ではありません。
ただ、不可欠なのはその境界を自らが認識することなのです。(166ページ)

ルック・スルー利益
投資家は自らのルック・スルー利益に注目することがためになると私たちは考えています。
それを計算するには、投資先の利益のうち、ポートフォリオにある株式の持ち分相当がどのくらいか、そしてその合計はいくらかを確定するべきです。
投資家ならば今から10年以内に、ルック・スルー利益が最大になるようなポートフォリオ(実質的には会社)を作ることを目標とすべきです。
この種の手法を取ると、投資家は短期的な株式の相場観ではなく、長期的な事業の観点から考えなければならなくなり、その結果として投資成績を向上させることになるでしょう。(304ページ)

(注)ルックスルー利益とは、連結営業利益と株式投資の留保利益、および留保利益を支払った場合に発生する税金のための引当金の合計を意味します。

簡単に言うと、投資先企業の保有分に応じた利益を足し合わせたもので、投資先企業の「一株あたり当期純利益」x「保有株数」の合計で求めることができます。

④ 億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術

これが1番オーソドックスなバフェット解説本だと思います。

また、本書の構成はケーススタディ方式になっているため、バフェットの投資理論を学習した後は、対象となる企業を調べたり、企業の本質価値を計算したりするなど実践的な内容に取り組むようになっているのが特徴的です。

既にバフェットに関する基本書を読んだ方が次のステップに進む1冊としての位置付けという感じです。

⑤ バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール

本書の著者であるメアリー・バフェットとデビッド・クラークは、「バフェットロジー」と呼ばれるバフェット研究の第一人者です。

 

本書の目的は、一般に難解だとして敬遠される財務諸表をバフェット的な視点から簡単に読み解くこと、初心者にもわかる財務諸表を標榜しています。

財務諸表を読み解く力とは?

会計について、バフェットは以下のように発言しています。

あなたは会計を理解するだけでなく、会計の行間に潜む機微を理解する必要がある。

会計はビジネスの共通言語だ。

言語として完全とは言い難いものの、会計を学ぶ努力をしない限り、そして財務諸表を読んで理解する努力をしない限り、自分で株の銘柄を選択することなど夢のまた夢である

 

私は会計関連の知識については全くのゼロからのスタートでしたので、最初は関連書籍を読んでも全く意味がわからずに苦戦しました。

 

こうした書籍の多くは、基本的にはある程度の知識がある人を前提に書かれているため、私にはさっぱりでしたが、当ブログでも取り上げた「決算書がスラスラわかる財務3表一体理解法」や「ざっくり分かるファイナンス」等を読んだことでようやくイメージで理解できるようになり、その後は理解が深まりました。

 

こうした会計的な知識をを理解していないと、様々な投資指標を理解して自分で使えるようになるのは非常に困難だと思います。

 

【財務諸表・決算書の読み方】株式投資に資する会計・ファイナンスの知識を獲得するオススメの本

 

そうした視点から本書を見ると、「バフェットからの手紙」を読んでいる人からすると、はっきり言って得るものはありませんが、バフェット的な視点から平易な言葉で具体的に財務諸表を読む方法を解説しているので、会計に苦手な人が財務諸表の見方を上述の2冊等で一通り理解した後に読むと重宝できると思います。

 

株式投資にはPER、PBR、ROE、EBITDA及びPEGレシオ等、様々な指標がありますが、これが使いこなせたから確実に成功できるという指標等はないと思います。

 

もちろん、こうした指標を理解するのは大事だと思いますが、そうした指標を参考にしつつ、ビジネスモデルや経営者及び事業関係等、様々な項目を総合的に判断して、最終的な判断には数字には表れない「センス・感性・勘、経験を基にした感覚」の部分が大きいのではないかと私は考えています。

 

銘柄分析のやり方・方法の鍵となる「思考力」・「論理力」・「感性」を養うためにはどうすればよいか?

その意味で、私は定量的な要素よりも定性的な要素を重視していますが、これは人によって考え方が分かれる部分ですので、自分に合うやり方が1番だと思います。

⑥ 日本株で成功するバフェット流投資術

本書はバフェットの投資理論をわかりやすく解説することに主眼を置いた初心者向けのバフェット投資の解説本で、バフェット関連の書籍を読んだことがない人向けの導入書としての位置付けになると思います。

 

本書の後半では、バフェット投資の基準を当てはめて実践的に各企業を分析する項目も設けられています。

 

私の印象としてはバフェット関連の投資本の中では評価が低い方です。

 

確かに、バフェットの投資スタイルや投資哲学について非常に平易な言葉で解説してくれていて素晴らしいとは思うのですが、他のバフェット本と比べると内容が薄い感が否めません。

 

また、本書は200ページくらいありますが、文字が大きいのですぐに読み終えることができます。

印象に残った点

マーケットや株価(経済)を予測しない
「私の仕事は企業(経営)分析と個別株の業績予想だけである。ダウ・ジョーンズの値段がいくらになるかということにはあまり関心がないし、実際のところ私には予想ができないと思う。もし、予想できるという人がいるのなら、その人に任せるべきであると思う」(88ページ)

毎日コツコツとお金が勝手に働いてくれる
バフェットは、「短期トレーダーは、相場の下げ局面で思わぬ安値で株式を放出してくれ、高値圏では思わぬ高値で買ってくれる。そのおかげで、われわれ長期投資家は、期待している以上の利益を手にいれることができるのでとても感謝している。足を向けて寝ることはできない」という趣旨の発言もしています。(114ページ)

「ポーター賞受賞企業は、投資基準に合致する場合が多い」
2001年7月に一橋大学大学院国際企業戦略研究家により創設されたポーター賞は、「製品・プロセス・経営手法においてイノベーションを起こし、これを土台として独自性がある戦略を実行。その結果、業績において高い収益性を達成・維持している企業を表彰する賞」と定義されています。つまり、この賞は「独自性のある戦略によって成功した日本企業」や日本企業の事業部に贈られるということです。(186ページ)

事例から見える「投資すべき対象」
企業を分析するのは重要ですが、あまり細部にこだわり過ぎると大事なものを見失います。その企業に投資をすべきかどうかは、あくまで大局的な判断に基づいて行わなければなりません。「正確に間違っているよりも、おおよそ正しいほうがはるかにいい」というのがバフェットの言葉です。

⑦ バフェット・バイブル: 本物だけを見抜き富を築く最強投資家の言葉

本書は、バフェットの名言だけを集めた投資名言本です。

 

名言家バフェットならではの機知に富んだ言葉が詰まっています。

 

バフェットの言葉は、投資だけではなく、人生哲学についての示唆に富んでいます。

 

バフエットの投資哲学や人柄を伝える本はたくさんありますが、バフェット自身が書いた自伝がありません。

 

そのため、本書に収められている言葉は何のフィルターにもかけていないバフェットの言葉であるため、そういった意味においてはとても価値があると思います。

 

他方で、短文に訳す必要性や分かりやすさを優先しているきらいがあるために仕方のない部分があるかもしれませんが、翻訳からバフエットらしさが伝わってこなかったのが残念でした。

 

これを読むなら、バフェットが自身の言葉で語っている「バフェットからの手紙」の方を読んだ方が良いと思います。

印象に残った言葉

たいした理由もないのに(株)を買う人間は、たいした理由もないのに売りたがる。
基幹事業の成長と関係なく株価の揺れが高まるのは、そういう人間がいるからだ。(21ページ)

バカでも経営できる企業に投資すべきだ。いつかバカが経営することになるかもしれないのだから。(42ページ)

長い目で見れば、どんなことが起きそうか予測を立てやすい。
その理由をベン・グレアムは、「株式投資は短期的に見れば人気投票、長期的に見れば企業価値を測る秤だ」と語った。
警戒心と欲は人気投票の行方を大きく左右するが、秤のメモリを動かすことはできない。(45ページ)

企業価値の見極めには、芸術的要素と化学的要素が必要。(84ページ)

自分の持ち株が半値に下がるのを冷静に見ていられないようなら、株に手を出してはいけない。(119ページ)

野球の名選手テッド・ウィリアムズは、「テッド・ウィリアムズのバッティングの科学」の中で、絶好球が来るまで待つことの大切さについて語っている。
その理論は投資にも応用できる。
バッティングは、ツーストライク球は必ず振らなくてはいけないが、投資では、気に入った球が来るまで何回でも見逃すことができるのだ。(123ページ)

「市場下落で投資家に損失」という新聞の見出しを目にしたら、優越感に浸ろう。
裏を読み解けば、「市場下落で投資をしない者に損失ーこれから投資をする者には有利」という意味だ。
売り手がいれば必ず買い手がいるし、誰かの損は他の誰かの得になる。
でも、記事を書く人間は、こんな当然の論理を忘れがちだ。(133ページ)

自分が金持ちになることは昔からわかっていた。
それを一瞬たりとも疑ったことはない。(136ページ)

投資先の企業の価値を理解している限り、その株価は下がれば下がるほど買う側には都合が良くなる。
私にとって、株価の下落は常に歓迎すべきことだ。(150ページ)

⑧ 麗しのバフェット銘柄

本書はバフェットの投資法を体系的に説明した本であり、最後の「第20章 バフェット流投資法のワークシート」では、それらを実践的に練習するための確認項目が簡潔にまとめられています。

 

ただ、300ページ以上ある割に、短い時間で読むことができる本、簡潔に要点がまとめられていて読みやすい点は素晴らしいと思いますが、個人的には正直少し物足りなかったです。

 

他のバフェット本を数多く読んでいたこともあり、重複する部分が多く、正直印象に残った点がほとんどありませんでした。

 

わかり易さで選ぶなら、「日本株で成功するバフェット流投資術」の方が頭に入ってくるし、もっとバフェットの考え方が知りたいという基準で選ぶなら「バフェットからの手紙」の方が内容が濃いので、初めてバフェット本を読むのには良いかもしれませんが、私は一通りバフェット本を読み終えた後で読んだこともあり、読む順番を間違えた感がありました。

ビル・ミラーの株式投資戦略―S&P500に15年連勝した全米最強の投資家

バフェットも教えをハイテク株に適用して成功した人物もいます。

 

ビル・ミラーは、バリュー投資のコンセプトとバフェットの教えを、ニューエコノミー全般、中でもハイテク株に適用して成功したことで定評を得た人物です。

 

本書は、彼の投資手法やハイテク株への投資に対するスタンス等について説明しています。

ビル・ミラーの投資原則

  • バリュー投資を基本とし、環境変化に応じて投資戦略を進化させる

  • 競争力のある銘柄を伸ばし、ないものは除いていく

  • 経済と株式市場について観察はするが、予想はしない

  • 優れたビジネスモデルを持ち、高い投資利益率をあげる企業を選び出す

  • 心理的要素で動く誤った考え方に翻弄されず、逆にそれを利用する

  • 本質的な価値と比べて大幅に割安な価格で企業に投資する

  • 最も低い平均購入コストで価値を得る

  • 15〜50銘柄に絞り込んだポートフォリオにする

  • 銘柄選択の正解率ではなく、ポートフォリオの利回りの最大化を目指す

  • 株を売却するのは、(1)株価が本質的価値に到達した時(2)よりよい投資先を見つけたとき(3)投資の根本的な考え方を変えたとき

印象に残った点

ミラーの考えるバリューの定義
私たちのバリューとは、まさに教科書の説明そのもです。投資形態にかんけいなく、投資が生み出す将来のキャッシュフローの現在価値がバリューなのです。
PERが低いとか、キャシュフローに対して価格が安いということでは、バリューは測れません。
実務家はこれらの数値を指標として使って、割安の株を見つけ出そうとしています。
しかし、いつも指標として有効であるとは限らないのです。(15ページ)

過去は将来と結びつける
ミラーは利益と比べて株価の高い株を買うこともある。
従来のバリュー投資家にはタブーだったことである。
ある企業のPERが高いというだけでは、市場の価格が異常に高いということの説明にはならないとミラーは明言している。
(中略)PERそれ自体は意味がありません。
株の一つの要素を捉えるだけで、本質的な価値とはほぼ関係がありません。(92ページ)

多変数評価法
企業価値を判定するにあたり、「私たちは多変数評価手法と呼ぶ手法を使っています。
つまり、企業価値を評価するために可能なあらゆることをするということです」とミラーは言う。
「PER、PBR、価格対キャシュフローの比率を使いますが、独自の修正を行っています」「あらゆる比較検討によって、過去の指標が持つ意味を解明しようと努力します。
最も重要なのは、シナリオ分析です。
5年から10年の期間にわたって、さまざまなシナリオの下でキャシュフローの予想を行います。
現在の成長率が継続するシナリオもあれば、それよりもずっと悪化するシナリオ、あるいはよくなるシナリオもあります。
その上で、『企業価値の中心的傾向』と呼ぶものを見つけようとします。
それぞれのシナリオは異なる結果をもたらしますが、それらがどのように分布するのかを考えます。
ある価格に収束する場合、一定の評価幅に収まることに確信を深めることができます。」(108ページ)

 ハイテク株への投資

ハイテク株への投資は、失敗する確率が通常よりも高くなる可能性に直面するので、失敗を早く認識して致命傷を避けることが大切になると思いました。

 

しかし、この戦略の利点は、成功した場合、通常の小さな失敗を補って余りある大きな勝ち組を手にする可能性があるということです。

 

こうしたハイテク株のような将来の不確実性が高い企業のリスクを限定するには、バフェットの言うところの安全余裕度を十分に取ること、その株式の保有割合を小さくすることで対応できるとしています。

 

 

株で勝つピーター・リンチの株式投資の法則 【投資哲学や銘柄選びの秘訣】

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