サイコパスと投資家・トレーダーとの関係とは?

サイコパスと投資家・トレーダーとの関係とは?

サイコパスこそが投資に向いている性格

投資・トレードに向いている性格について考えたことがあるでしょうか?

 

実は、「サイコパス」こそが投資に向いている性格だといわれています。

 

アメリカのアイオワ大学の研究者がこのような研究結果を発表しています。

最も有能なディーラーは「機能的サイコパス」である可能性が高いという研究結果が出た。「募集:金融市場で大儲けを出せるサイコパス」というような新聞広告が出ることはないだろうけれど……。

感情的に機能不全の人ほどいちかばちかの賭けを好む傾向があり、したがって脳障害のある人は金融市場で良い判断を下すことができるかもしれない、との研究結果をアメリカの科学者チームが発表した。タイムズ紙が月曜に報じた。

投資家行動の研究で、一般的なIQを持つ41人が単純な投資ゲームをプレイした。そのうち15人は、脳の感情を司る部分に障害がある。その結果、脳障害を持つ人はそうでない人を上回る好成績を出した。

参加者のうち何人かは、利益を出す可能性が損失の可能性よりもずっと高いにもかかわらず、感情の働きによってリスクを回避していることがわかった。この現象は近視性損失回避と呼ばれている。

アイオワ大学の神経学助教授アンチオーネ・ベカラは、有能な株式市場投資家は「機能的サイコパス」と呼べるかもしれない、と述べている。

またスタンフォード大学経営大学院のババ・シヴは、多くの企業トップや一流弁護士にも同じような習性があると述べた。

「感情は判断をスピードアップする際に適応を促す役割を果たします」

「しかし、自然に起こる感情的な反応を抑えたほうが、適格で賢い判断ができる事態もあります」

これはスタンフォード大学、カーネギー・メロン大学、アイオワ大学の共同研究で、6月に心理科学の学会誌に発表された。

 

今回は、投資・トレードに向いている性格と言われるサイコパスについてみていき、なぜサイコパスが投資・トレードに向いているのか明らかにしていきたいと思います。

サイコパスとは?

その定義は自己中心性、衝動性、無責任さ、浅薄な感情、共感性のなさ、罪悪感の欠如、良心の欠如などの集合体としての人格障害とされており、生まれつきの性格的な特徴で、生涯にわたり変化することがほとんどない「障害」と言われています。

 
サイコパスの発生率は,人口の中で約1%存在するとされ、成人の受刑者の中では10〜25%とやや幅をもって見積もられています。
 
一般的には、他人の権利を無視した行動を繰り返す人のすべてにサイコパスという用語を当てはめたり、血に飢えた怪物のような人間をサイコパスと呼ぶ傾向がありますが、サイコパスというのはもっと特定化された心理面・感情面の性質や特徴的な認知傾向、生物学的な特徴をもつ人々も含んだ概念です。

サイコパス研究の第一人者

サイコパス研究の第一人者としては、ケビン・ダットン教授が有名です。

イギリスの心理学者でケンブリッジ大学セント・エドマンズカレッジ ファラデー科学・宗教研究所を経てオックスフォード大学実験心理学部教授に就任した人物です。

ダットン教授は、自身について以下のように述べています。

「私のサイコパス値はかなり高めです。私は心配したり神経質になったりするようなことはありません。すごく勝ち気にもなれます。何か目標を定めたら、他のことは忘れて集中しますし、競争する場では、人に同情することはありませんね。ルールは守りますけど。かなり無慈悲にもなれますよ。正直なところ、私がサイコパスについて本を書いた理由の1つは、父親を理解したかったからです。私の父はまさにサイコパスでした。」

そんなダットン教授は、先に述べたサイコパス的特性をうまく活用することで、人生に役立てることができると主張しています。 

ケビン・ダットン教授によるサイコパスの分析

サイコパスは身近な異常人格者

ダットン氏によると、サイコパスは凶悪殺人犯のイメージが強いですが、その多くは日常に潜んでいる人間の中にいるとされています。

サイコパスであるかどうかは「0か1か」「白か黒か」のようにはっきり出来る問題ではなく、身長や体重のように人によって千差万別で、度合いに違いがあるだけと考えて下さい。

我々はみんな同じ一本の線上のどこかに立っているのです。

この度合いは、自分の状況によって、音楽のボリュームの「つまみ」のように変化します。

サイコパスの特徴

サイコパスの代表的な特徴は以下の通りです。

  • 良心の異常な欠如
  • 他者に冷淡で共感しない
  • 慢性的に平然と嘘をつく
  • 行動に対する責任がとれない
  • 罪悪感が皆無
  • 自尊心が過大で自己中心的
  • 口が達者で表面上は魅力的

ダットン教授は2011年に全英規模で調査を実施し、サイコパス度と職業との関係について調べています。

結果は以下の通りですが非常に興味深い結果ではないでしょうか?

サイコパスの多い職業トップ10

  • 1位 CEO(最高経営責任者)
  • 2位 弁護士
  • 3位 芸能人
  • 4位 営業マン
  • 5位 外科医
  • 6位 ジャーナリスト
  • 7位 警官
  • 8位 聖職者
  • 9位 料理人
  • 10位 公務員

サイコパスの少ない職業トップ10

  • 1位 介護師
  • 2位 看護師
  • 3位 セラピスト
  • 4位 技術者
  • 5位 美容師
  • 6位 ボランティア
  • 7位 教師
  • 8位 アーティスト
  • 9位 医者
  • 10位 会計士

サイコパスの多い職業の共通項を探ると、サイコパスは非情さ、カリスマ性及び恐れを知らないといった特質を持つため、即座の判断に優れたセンスが重要となるリーダー的なポジションの職業の人に多い傾向がある様子が窺えます。

職種によっては、サイコパス的な素質を自分の平均値より高く設定しなければならない職種があります。

もし仕事に必要な能力を持っていて、その上でその仕事に必要とされるサイコパス的特性を持ち合わせているのなら、持っていない場合に比べて成果が上がるだろうとダットン教授は指摘しています。

ダットン教授のサイコパス度テスト

では、次に、自分がどの程度サイコパスなのかを測定するため、以下の質問に0点〜3点の4段階で回答し、合計点を算出してサイコパス度テストを試してみて下さい。

  • 0点=まったくあてはまらない。
  • 1点=あてはまらない。
  • 2点=あてはまる。
  • 3点=非常に当てはまる。

サイコパステスト

  1. 事前に計画することはほとんどない、行き当たりばったりのタイプである。

  2. バレなければパートナー以外の人と浮気をしても良い。

  3. もっと楽しい予定が入った場合、以前からの約束をキャンセルしても良い。

  4. 動物が傷ついていたり、痛がっていたりするのを見ても全く気にしない。

  5. 高速で車を運転したり、ジェットコースターに乗ったり、スカイダイビングをすることに興味をひかれる。

  6. 自分の欲しい物を手に入れるためには他人を踏み台にしても構わない。

  7. 私は非常に説得力がある。他の人々の望むことをさせる才能がある。

  8. 決断を下すのがとても速いので、危険な仕事に向いている。

  9. 他の人々がプレッシャーで潰れそうになっていても、自分は落ち着いていられる。

  10. もし私が誰かをたますことに成功したら、それはだまされる側の問題である。

  11. 物事が間違った方向に行く場合の多くは、自分ではなく他人のせいである。

サイコパス度の判定

まずは自分の合計点を算出し、自分の点数が以下のどの項目に当てはまるか、照らし合わせて下さい。

  • 0~11点=とても低い

  • 12~17点=低い、平均以下

  • 18~22点=平均点

  • 23~28点=高い、平均以上

  • 29~33点=極めて稀。異常に高い

どうでしたか?

ちなみに、私は17点でした。

個人的にはサイコパス度はもう少し高いと思っていたので、この結果は意外でした。

サイコパス研究の第一人者であるロバート・ヘアによるサイコパステスト

もう1人のサイコパス研究の第一人者であるロバート・ヘアは、サイコパス傾向を評価するツールとして,PCL-R(Psychopathy checklist-Revised:修正版サイコパシーチェックリスト)という測定尺度を開発しています。 

犯罪心理学者が人間の奥底にある精神状態を見抜くのに、以下にある20のサインが役に立つと言います。

犯罪心理学者らによると、ほとんどの人がこのリストの特徴の多くに当てはまる時期があるそうです。

誰もが心の中に闇を持っており、それが時として表に現れる場合があるからです。

したがって、ほとんど当てはまってしまう人がいても、その人がサイコパスとは限らないかもしれないし、本人に自覚のない場合もあるので自己判断では正しい結果とならない可能性もあるとのことです。

基本的に以下の20項目について、どの程度当てはまるかで、0点、1点、2点の3段階評価を行い、合計点を重視するようです。

 PCL-R:修正版サイコパシーチェックリスト

  • 対人面に関する項目
    • 口達者/表面的な魅力
    • 誇大的な自己価値観
    • 病的な虚言
    • 偽り騙す傾向/操作的(人を操る)
  • 情動面に関する項目
    • 良心の呵責・罪悪感の欠如
    • 浅薄な感情
    • 冷淡で共感性に欠ける
    • 自分の行動に対して責任が取れない
  • 生活様式に関する項目
    • 刺激を求める/退屈しやすい
    • 寄生的な生活様式
    • 現実的・長期的な目標の欠如
    • 衝動的
    • 無責任
    • 放逸な行動
  • 反社会的な面に関する項目
    • 行動のコントロールができない
    • 幼少期の問題行動
    • 少年非行
    • 仮釈放の取消
    • 多種多様な犯罪歴
    • 数多くの婚姻関係

ダットン教授の名言

サイコパスは利益にならないことには集中力を発揮しない。その場合の集中力は一般の人以下かもしれない。

「知性が高いこと」「サイコパス度が高いこと」「そして向いている専門職についている」、という3つの条件がうまく組み合わさると、集中力が発揮できて、成功に導かれる。

サイコパスの人は、集中力を妨げる膨大な情報があってもそれに影響されず、集中することができる。株式市場で成功する人にはサイコパスの人が多いですが、それは重要な情報だけを取り入れてパニックにならず、冷静さを保ち、集中することができるからです。金融界にサイコパス度が非常に高い人が多いことは別に驚きではないのです。

サイコパスというとマイナスのイメージを持つ人が多いですが、実際はそうではありません。サイコパスの性格を持っていれば、そうではない人よりも仕事を完璧にしようとするため、プラスのほうが大きい。自身が持つスキルを最大限に使おうとするのがサイコパスの人です。さらにルールが明確ではない、金融界のような世界でも、サイコパスの人は目的を設定して集中力を発揮します。ただ、サイコパス度が高いことは諸刃の剣。バランスが重要。

 

まとめ 

何かを上手くやるために大事なことは2つあります。

まず1つは「能力」でもう1つは、「能力を最大限に能力を発揮できる人格」とダットン教授は言っています

例えば、ある人に悪いニュースの電話を掛けなければならない場合があったとします。

先延ばしにしてしまう人・グズグズする人は、すぐに電話をとってかける人に比べてかなり多くの苦痛を感じます。

なぜなら、行動に起こすことを想像して感じる苦痛は、実際の行動によって起きる苦痛よりもずっと酷いからです。

先延ばしにする人は行動による苦痛だけでなく、想像することによる苦痛も経験しなければならないのです。

このように、例え自分に能力があったとしても、その能力を最大限に発揮できる人格がないと能力が発揮されないことはたくさんあるのです。

もし、今後困難な場面に出会った時、感情と行動を切り離す、つまりサイコパスがしていることが意識的にコントロールして出来たら、自分の能力が今よりも発揮されるかもしれません。

自分のサイコパスの「つまみ」をほんの少し高く設定して成果を挙げられたなら、そこから学べるものがあります。

そうすることで、少し自信がついたり、成功に近づいたりするかもしれないのです。

投資家やトレーダーは、プレッシャーに押しつぶされたり、感情に流されたりすることなく対応する必要があります。

サイコパス度の高い人は「感情を感じないで済む能力」が高く、それ故に冷淡かつ大胆に行動できる強みをもっています。

このように考えると、サイコパスこそが投資に向いている性格だと言われるのも納得してしまいます。 

ケビンダットンのオススメ書籍

日本人だとこの人のサイコパス研究が有名です。

 

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