株式投資に目覚めた群馬の至宝

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日本商業開発代表取締役のエッセイ

   

出典:amazon.co.jp

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僕が不動産ビジネスであたり前だと思うことについて

本書は日本商業開発代表取締役・松岡哲也社長のエッセイです。松岡社長は本書執筆理由について以下のように述べています。

不動産の仕事について、どうも世間とのズレを感じたからだ。私が思っている「あたり前」は、世の中では「あたり前」ではないらしい。そう気付いたとき、ならば私にとっての「当たり前」をできるだけ分かりやすく、そして面白く伝えたいと思ったからだ。(162ページ)

秀逸なビジネスモデル!

本書の中から、日本商業開発のビジネスモデルの根幹を成す部分についての社長の考え方がよく分かる部分を引用します。

投資の基準は「あたり前」
私は、常々「郊外型商業施設の建物所有リスクを、不動産投資家に押し付けるのはまちがい」と口にしている。土地は買う。しかし、商業施設としての建築物は、テナント側に建ててもらう。収入は借地料でもらう。それが最も安全な投資方法である。(中略)
たとえば、私の会社がスーパーマーケット用に商業施設を建て、自社で所有した場合はこうなる。一千坪の土地を買ったとする。交渉の末、ここに某スーパーマーケットが入ったが、数年後、このスーパーマーケットが退店してしまう。でも建物は残っている。次に入る別のスーパーマーケットは、多くの場合、この建物に満足しない。商業施設というのは、初めに入るテナントに合わせて建てることが多く、他社は使いたがらないものなのだ。だから、次のテナントが入店してくれる場合でも、賃料の交渉をすると必ず賃料を値切ってくる。(中略)
これが、もしも土地を買った段階で、建物は某スーパーマーケットに建ててもらい、あくまでそのスーパーマーケットの所有物として定期借地契約にしていたなら、スーパーマーケットが退店したり倒産したときには更地にして出ていってもらえばいいだけである。土地の評価はそんなに下がらないし、むしろ上がるかもしれないから、すぐに他のスーパーマーケットに貸すこともできる。大事なのは、まず、投資家ありきという考え方である。だから、「高高案件」と呼ぶような物件は、けっこう危ない。(中略)
これよりは「低低物件」のほうを私は好む。周辺相場より割安の坪四十万円という値で買った土地をやはり割安の坪二千円という値で貸す、というケースである。同じ6%のリターンであるが、割高な要素で固められた案件のリスクは大きい。(155〜156ページ)

このように、松岡社長の主張を読むとメリットしかないのではないかと思うのですが、なぜか似たような企業が出てきません。同ビジネスモデルで鍵になるのは「土地の仕入れ」と「テナントの確保」等が中心でしょうから、参入障壁が高いとは思えません。

実際に追随する企業がいないのですから、「参入障壁が高い可能性がある」との推定は可能ですが、よくわからないのでこの点については後でIRに確認しようと思います。

まとめ

日本商業開発に投資されている方には是非オススメ!

社長の考え方がよく分かるので、日本商業開発に投資されている方には一読の価値があると思います。この本を読んだ後に改めて日本商業開発の不動産投資事業の実績を見てみると、なるほどという気づきもありました。

このビジネスモデルは社長が言っているように、テナントの空室リスクを最大限抑えたやり方でリスクが極めて少ない手法だと思います。また、土地を仕入れる段階でテナントとの定期借地契約を締結するように努める等、リスクを少なくしている姿勢にも好感が持てます。それでも、うまくいかないことはあるでしょうが、商業施設用の仕入れる土地は、松岡社長の「あたり前」に従って、日常に即した商業施設を誘致できる土地を探しているため、そもそも住宅地にあるところに絞って土地を仕入れており、テナントが見つからない場合でも、住宅地としても活用できるようになっている等、ビジネスモデルが素晴らしいです。

日本商業開発は保有株ですので、しっかり調べたから自信はありますがそれでも保有株ゆえにバイアスが掛かって見落としている点もある可能性も否定できませんので、わからない点はIR等に確認して精査を継続したいと思います。30%以上の保有比率ですから真剣になります。

当ブログ:日本商業開発の第三四半期決算(2016年)

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