株式投資に目覚めた群馬の至宝

大化け株を掴みたい人生でした…

バフェットからの手紙

   

出典:amazon.co.jp

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世界一の投資家が見たこれから伸びる会社、滅びる会社

本書はバークシャーの株主に向けた年次報告書をテーマ別にまとめた作品であり、投資のみならず経営を学ぶ上での入門書としての位置付けです。バフェットに関する書籍はこれまでに数多く出版されていますが、バフェットの投資及び経営哲学がバフェット自ら語られているという数少ない作品です。

印象に残った点

株主に関する企業原則
チャーリーも私も、みなさんには次のような考え方をしていただきたくありません。つまり、自分は価格が日々小刻みに変動する紙切れを保有しているにすぎず、経済的な、あるいは政治的な不安をもたらすような問題が起きれば、株を売却してしまうという考えです。そうではなく、例えば農地やマンションを家族と共同で所有する場合のように、無期限で付き合っていこうと考える企業を部分的に所有しているのだという明確なイメージを持っていただきたいのです。(54ページ)

ミスター・マーケット
私の友であり師でもあるベン・グレアムは、投資で成功するためには市場の変動に対する心構えが最も大切な要素であるとかつて言ったことがありますが、私もそう信じています。彼が言ったのは、「市場の根付けというのは、あなたの個人事業のパートナーである、ミスター・マーケットという名の非常に世話好きな男によってなされたものだと考えなさい」という言葉です。ミスター・マーケットは必ずや毎日現れて根付けをして、その価格で彼があなたの持ち株を買うか、彼の持ち株をあなたが買うのです。(115ページ)

賢明な投資
投資家に求められるのは、選択した企業を正しく評価する能力です。重要なのは「選択」なのです。すべての企業についてあらゆる知識を有する必要はありませんし、数多くある必要もありません。自分の能力が及ぶ範囲にある企業の価値を見極められれば、それでよいのです。その範囲が広いか狭いかは問題ではありません。ただ、不可欠なのはその境界を自らが認識することなのです。(166ページ)

ルック・スルー利益
投資家は自らのルック・スルー利益に注目することがためになると私たちは考えています。それを計算するには、投資先の利益のうち、ポートフォリオにある株式の持ち分相当がどのくらいか、そしてその合計はいくらかを確定するべきです。投資家ならば今から10年以内に、ルック・スルー利益が最大になるようなポートフォリオ(実質的には会社)を作ることを目標とすべきです。この種の手法を取ると、投資家は短期的な株式の相場観ではなく、長期的な事業の観点から考えなければならなくなり、その結果として投資成績を向上させることになるでしょう。(304ページ)

(注)ルックスルー利益とは、連結営業利益と株式投資の留保利益、および留保利益を支払った場合に発生する税金のための引当金の合計を意味します。簡単に言うと、投資先企業の保有分に応じた利益を足し合わせたもので、投資先企業の「一株あたり当期純利益」x「保有株数」の合計で求めることができます。

まとめ

 バフェットの解説本を読んだ後の完成系、いわば集大成

数々の作品の中でバフェットの言葉が引用されることが多いですが、そのバフェット自身も偉人・有名人の発言を数多く引用しています。バフェットは読書家としても有名で、「1日の労働時間の実に8割を読書に充てている」と言われています。現在、私は今まで読んだ本も含めて「投資本読破マラソン」を実施中であり、2日に1冊くらいのペースで本を読んでいます。

また、同書はバフェット自身の加工されていない生の言葉であることから、バフェットの投資哲学がよくわかるという点において、他のバフェット本とは一線を画すものの、会計関連の専門的な内容が多く、少し難しいと感じられるため、バフェットの解説本を読んだ後の完成系、いわば集大成としてバフェットを理解した卒業作品という位置付けとして読むといいのではないかと感じました。会計に明るい人にとっては簡単なのでしょうが、私の会計知識レベルでは、一度読んだだけでは理解できませんでした。総じて、会計に関した記述が目立つように感じましたが、これはバフェットがそれだけ会計上の判断を重要視していることを意味しているとみられます。

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