日本を射程に収める韓国のミサイルについて知っていますか?

日本を射程に収める韓国のミサイルについて知っていますか?

韓国のレーダー照射事案についてまとめた際に、なぜ火気管制によるレーダー照射が問題となるかといえば、レーダー照射とは、攻撃のシミュレーションと捉えられる戦争の引き金となりかねない危険な行為であり、訓練ならともかく、予告なしの照射はあり得ない行為であると書きました。

 

【まとめ】韓国海軍によるレーダー照射問題の疑問点を分かりやすく解説し、韓国側の主張の矛盾点を分析・検証してみた

 

韓国とは友好国であり、多くの人は韓国と戦争になることはありえないと考えていますし、私自身もそう思いますが、今後そうした状態が継続するという保証はどこにもなく、何よりも国際社会は何が起きるか分からないという点にも留意する必要があります。

 

そこで、これを機会として、もしかしたら知らない人もいるかもしれませんので、韓国が保有するミサイルが日本を射程に収めていることについて解説したいと思います。

CSIS(戦略国際問題研究所)の資料に依拠

韓国が保有するミサイルについてまとめようとしたところ、北朝鮮のミサイルが検索に引っかかってしまい、驚くべき程に韓国のミサイルに関する情報は日本語検索だと見つけにくいことに驚きました。

 

そこで、英語でリサーチしたところ、CSIS(戦略国際問題研究所)が韓国のミサイルについてまとめていましたので、この資料を引用することにしました。

 

なぜ、日本語ではこうしたまともな資料が出てこないのでしょうか?

 

戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies, CSIS)とは、ワシントンD.C.に所在する1962年に設立された超党派のシンクタンクであり、世界のシンクタンクをランク付けしたペンシルバニア大学によるレポート (Go to think tank indexの2014年版)によると、CSISは防衛・国家安全保障で世界第1位、外交政策・国際関係論で第5位、全分野の総合では第4位(全米で3位)にランクされており 、米政府の政策形成に大きな影響力をもつシンクタンクとして世界的に有名なシンクタンクです。

韓国のミサイル開発経緯

前提として、韓国は米国からミサイルの射程を制限する取り決めを結ばされています。

 

この米韓のミサイル指針により、韓国は射程が800km以下の弾道ミサイルしか開発してはいけないことになっています。

 

なぜ800kmかというと、北朝鮮のミサイル脅威への対抗措置として米国から許可されているため、韓国の後方地域からミサイルを発射して北朝鮮全域を射程に収めるのが800kmの距離だとされているからです。

 

また、日本も開発に踏み切った巡航ミサイルについてですが、韓国は巡航ミサイルについては米韓ミサイル指針で制限されていないので、 800km以上のミサイルを開発することが可能でした。

 

日本を射程に収める韓国が保有するミサイル

上述した内容を踏まえ、CSIS(戦略国際問題研究所)が公表している以下の資料を元に韓国が保有する弾道ミサイルと巡航ミサイルについてみて行きます。

 

 

先程見た800kmという距離は、上図の⑤のミサイル「玄武ー2C」の射程になります。

 

玄武2Cの写真

 

目算で名古屋あたりまでが射程に入っていますし、500kmのミサイル「玄武ー2B」でも西日本を射程に収めています。

 

 

また、弾道ミサイルではありませんが、北海道の一部を除く日本全域を射程に収める巡航ミサイル(⑥の海星3、⑦の玄武ー3C)も保有しています。

 

 

弾道ミサイルとは放物線を描いて一度大気圏外に飛翔し、そこから落下して目標地点に弾頭を誘導するミサイルのことであり、巡航ミサイルとは、事前に目標地点を入力して誘導を必要とせずに自動で目標に向かって低速で飛翔するミサイルです。

 

 

巡航ミサイルは目標に向かって曲がったりしながら飛んでいくので、直線距離=射程距離というわけではないが、射程は800kmあれば北朝鮮全域を射程に収めることが可能であるので、1500kmという射程は日本や中国を仮想敵にした配備であるとみられても仕方なく、実際にそのように考えている識者も存在します。

 

また、驚くべきことに、資料をよく見ると、射程が3、000kmと記載されているミサイルを発見してしまいました。

 

詳細を読むと、現在開発中とのことでまだ保有はしていませんが、射程が3、000kmということは、グーグルアースで簡易測定してみると、韓国から発射してグアムまで届くほどの射程になります。

韓国の軍事力ランキング

米国の軍事力評価機関グローバル・ファイヤーパワーが発表した2018年度の「軍事力ランキング」について紹介していたところ、記事によると、「ランキングは50以上の要素に基づき、世界136カ国の軍事力を評価したもので、使える武器の総数ではなく武器の多様性が考慮された。特に人的資源に注意が向けられたほか、地理条件、物流能力、自然資源、工業の状況なども対象となった」とのことです。

 

ゼロに近づくほど軍事力が高いとされる「軍事力指数」で算定するその順位は、以下のとおりであり、実際には日本が韓国に負けることはないとみられますが、日本が韓国の下に位置づけられています。

  • 米 国  :0.0818
  • ロシア  :0.0841
  • 中 国  :0.0852
  • インド  :0.1417
  • フランス :0.1869
  • 英 国  :0.1917
  • 韓 国  :0.2001
  • 日 本  :0.2107
  • トルコ  :0.2216
  • ドイツ  :0.2461 

 

ただし、グローバル・ファイヤーパワーなる軍事力評価機関については初めて聞いたので信憑性は知りません。

 

なお、韓国は16年、17年はそれぞれ11位、12位でありましたが、今年は日本、トルコ、ドイツなどを追い越して7位に急浮上し、「国防建設を重視し、戦略空軍の構築、遠洋作戦能力を持つ機動艦隊の配備」が急上昇の理由と記述されています。

まとめ

韓国は北海道の一部を除く巡航ミサイルを保有するとともに、名古屋あたりまでを射程に収める弾道ミサイルも保有しています。

 

北朝鮮とは異なり、核弾頭を搭載できるわけではありませんが、サッカー場3~4面の広さ(400 × 500m)に該当する地域を焦土化させることができると韓国メディアは報じています。

 

韓国とは友好国であり、多くの人は韓国と戦争になることはありえないと考えていますし、私自身もそう思いますが、今後そうした状態が継続するという保証はどこにもなく、また、韓国のミサイルは基本的には北朝鮮の脅威に対応して開発されたものですが、日本も射程に収めていることについては教養として知っておいても良いかと思います。

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