株式投資に目覚めた群馬の至宝

大化け株を掴みたい人生でした…

中期投資のすすめ

   

出典:amazon.co.jp

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きっちりコツコツ株で稼ぐ中期投資

 本書は、著者が提唱する「中期投資」の構造上の概略を説明するとともに、具体的なデータの集め方、記録の方法等、さらには中期投資を実践する上でのポイント、心構えについて解説しています。中期投資では、従来の基準とは異なり、①将来の予測は不要、②予測ではなく事実の観察を重視、③徹底した順張り、④投資尺度は用いない、⑤分散投資はしないという5つの項目が要諦となります。

中期投資とは?

  • 投資期間は最大3か月
  • 純粋にキャピタルゲイン狙い
  • 投資対象は、景気に敏感な市況関連株(景気拡大期)
  • 同じく、ディフェンシブ株(景気後退期)
  • 目標リターンはプラス20%(原則)
  • マイナス15%の値下がりでロスカット(必須)

投資期間、銘柄、目標リターン、損切りライン、これらすべてを最初から明確に限定してしまうのが中期投資の特徴です

まとめると、景気が上向きの時は、株式市場で市況関連株を買い、景気が悪化し始めたら市況関連株を売ってキャッシュで保有するか、さもなければディフェンシブ株に資金を逃がす。これらの資金配分はすべて、製品市況の動きをにらみなががら判断するという一連の作業を中期投資と呼びます。購入対象の50銘柄ほどについても具体的に明示しています。

印象に残った点

不景気の株高に注意
特に目を光らせるべきは市況関連株に次のような兆候が現れた時です。①世間では不景気の真っ只中にあると言われているのに、不思議と市況関連株の株価は値下がりしていない、下げ渋っている、②反対に景気は絶好調なのになぜか市況関連株の株価は上がらない、または下がり始めている、③製品市況は上昇し始めているのに、それに対応する素材セクターの株価はまだ上昇していない、④逆に製品市況は下がり始めているのに素材株は高止まりしている。(100ページ)
株価が底入れ反転し上昇に転じる最初のその瞬間では、必ずしも「景気が良くなければならない」というわけではない、ということになります。不景気のまま株価は反転し、上昇を開始するのです。「不景気の株高」という現象は、流通するマネーの絶対量の多さによってもたらされると説明されることが多いのですが、むしろ素材産業の設備稼働率の側面から考察した方が実態により近い感覚が得られるのではないかと考えられます。(102ページ)

まとめ

景気循環株への投資に特化した「中期投資」

本書の著者は、以前読んだ「これならできる!有望株の選び方」と同一人物です。同書を読んだ時も比較的分かりやすくて頭がいい人なんだろうなと感じていましたが、本書では「これならできる!有望株の選び方」で紹介されていたマット・セトの4分類のひとつ、シクリカル株(景気循環株)への投資に特化した内容となっています。

本書で言う「中期投資」とは3ヶ月程度の投資期間で、上述のポイントを満たす投資法です。よく言われる 「短期投資」「中期投資」「長期投資」はそれぞれ厳密な定義があるわけではないので、使い方はそれぞれの感覚によりますが、私の感覚で言えばこの期間は「短期」 の範疇で少し違和感はありました。

しかし、本書で推奨されている手法は、市況関連株とされる銘柄の株価とそれぞれの銘柄に関連する製品市況の連動性は高いと考えられるため、実際に自分で実施してみる価値はありそうだと思いました。著者が言うように、毎日株価と商品価格をチェックすることで、独特のクセや雰囲気を感じ取ることはできるだろうし、この方法なら私でも毎日データを追うという作業さえ継続できればスイングトレードできそうな気がしました。ただ一方で、この手法は、景気動向を判断する自分の見方が誤っていたら、すぐに損切り基準に達して上手くいかないだろうとも思いました。

総じて、この「中期投資」という発想は、ひとつの投資法として着眼点が凄いと思えます。ただし、このやり方や考え方を使いこなせるか否かは、各人の性格や能力にも左右されるとも思いました。一読の価値はあると思います。

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