株で勝つピーター・リンチの株式投資の法則 【投資哲学や銘柄選びの秘訣】

株で勝つピーター・リンチの株式投資の法則 【投資哲学や銘柄選びの秘訣】

伝説の投資家ピーター・リンチとは…

ピーター・リンチとは、全米NO.1ファンドマネジャーとまでいわれた株式投資界の伝説の人物です。

 

アメリカの株式市場が不況に吹き荒れていた1977年から1990年の13年間で、2000万ドルだったマゼラン・ファンドを140億ドルという驚異的なファンドに育て上げました。

 

今回は、私も何度も読んだピーターリンチに関連する3冊の名著をご紹介したいと思います。

① ピーター・リンチの株で勝つ アマの知恵でプロを出し抜け

 

ピーター・リンチといえば、10倍株と言われるように小型成長株の投資で成功をしたと思われがちですが(当然それも事実ですが)、「低成長株」、「優良株」、「急成長株」、「市況関連株」、「業績回復株」、「資産株」というまったくジャンルの違う株に取り組み、どの分野でもトップレベルの成績を上げています。

 

本書は株式投資に必要な考え方や哲学がたくさん含まれており、株に興味を持ち始めた人に紹介するなら間違いなく選ばれる1冊です。

 

当然、私も繰り返し読むことで、基本となる考え方の土台が形成されたのではないかと考えています。

 

普通は自分の得意なジャンルを極めて成功しますが、ピーターリンチの場合は成長株投資にとどまらず、様々なジャンルで高いパフォーマンスを上げていることから「天才」と呼ばれるのでしょう。

 

ここがピーターリンチの凄いところです。

印象に残った点

ミレニアム版への序章
ピーター・リンチのポートフォリオの代表的な大勝ち銘柄は、一般的に、結果が出るまでに3年から10年以上かかっている。(6ページ)

私は、株式に投資する場合の成否は早かれ遅かれ収益によるという確固たる考えを持っている。株価の今日や明日、または来週の動きは単なる気紛れでしかない。(7ページ)

私の値下がり株は、重要なことを思い起こさせてくれる。それは、自分の選んだすべての株で儲ける必要はない、ということである。私の経験では、ポートフォリオの10銘柄中の6銘柄が値上がりすれば満足すべき結果が得られる。(13ページ)

人生で株式投資で成功するために必要なのは大幅に値上がりする幾つかの銘柄であり、それらによるプラスは期待外れの株の損失を埋めて余りある。(14ページ)

歴史はわれわれに、調整(10%以上の下げ)は2年ごとに、弱気相場(20%以上の下げ)は6年ごとに起こるとつげている。そして暴落(30%以上の下げ)も、悪夢の1929〜32年以来、5回起きている。(19ページ)

株で成功する資質があるか
資質として出てくるのは、忍耐強さ、自主性、常識、苦痛についての耐久力、こだわりのない自由な思考力、利害に対して超然としていられる強さ、根気、謙虚さ、柔軟性、独自の調査をする意欲、失敗を認める強さ、パニックを無視する力などである。

(中略)完全な情報がないなかで決断する能力も大事である。(91ページ)

株式相場とはなにか?
私としても、もちろん相場や景気の予測をしたいが、それが不可能なので、バフェットと同じで儲かる会社を探すことで満足しているのである。私はひどい相場で儲けたこともあれば、その逆もある。私の10倍株の幾つかは、実にひどい相場の時に急上昇している。(102ページ)

買いに入る最良のシグナルは、気に入った会社を見つけることがすべてである。よいと思ったら、株を買うのに早すぎるとか遅すぎるなどは関係ない。(103ページ)

完璧な株、なんて素晴らしい!
基本のビジネスがよくわかっていれば、その会社を理解するのもずいぶん楽である。

(中略)単純であればあるほど、私は好きだ。

「この店はどんな馬鹿でも経営できる」と誰かかが言えば、いずれは実際そうなるのだから、これは私にとってはよい材料なのである。

(中略)「どんな馬鹿でも経営できる」というのは、私が夢見る完璧な会社を示す特製のひとつである。(149ページ)

無成長産業であること
多くの人が目立つ成長産業に投資したがるが、私は違う。

葬儀屋のような無成長産業が見当たらないときには、プラスチックのナイフやフォークといった低成長産業に投資するのである。そうした分野からこそ大化け株が出てくるからである。(159ページ)

耳打ち株に御用心
忘れてしまいがちなのは、もしその会社の見通しがそんなにものすごいのなら、来年か再来年でも投資するのに遅くないということである。

会社が実績をあげてからでも間に合う。評価を確立した会社からでも10倍株はとれるものである。疑わしきは待てだ。(181ページ)

収益、収益、そして収益
私にとって重要なのは収益と資産であり、とくに収益である。

時として株価が会社の内容に追いつくのに何年もかかり、しばらく低迷して、投資家に株価はもう上がらないのではないのかと思わせることがある。

だが、会社の内容(値打ち)は必ずいつか正しく評価されるものである。(183ページ)

2分間の訓練
株を実際に買う前には、その会社の魅力、成長性、弱点などを、もう一度2分間だけ自問自答してみるとよい。

子供にも理解してもらえるまでに理解がこなれていれば、その会社の株に対する投資準備は万全と言えるだろう。(197ページ)

多すぎる銘柄数とは、どれくらいか?
小さめのポートフォリオでは、3ないし10銘柄保有するのがよいと思う。

もし、10倍株を探し当てようとするなら、保有する銘柄数が多ければ多いほど、その確立は増える。

将来有望な特徴を持つ高成長会社については、実際に最も可能性の小さいと思われるものほど大化けになることがある。

(中略)飛び上がるような嬉しいことが、いつ、どんなかたちで起こるかを予測する方法などあるはずもないのだから、複数の株に投資することによって、いずれそのうちのどれかの恩恵にあずかれるようにポートフォリオを組むわけだ。

(中略)ある人々は、私の成功は成長株に特化したことにあると言う。

しかし、それは部分的に正しいに過ぎない。

私は私のファンドの30〜40%を超えて成長株に投資したことはない。

ほかは本書で述べたようなセクターにも配分する。

通常、10〜20%くらいを確実な株に、10〜20%を市況関連株に、残りを業績回復株に投資する。

私のファンドは全部て1,400銘柄を保有しているが、100銘柄で資金の約半分、200銘柄では約3分の2を占めている。

また全額の1%は、いわば第2群の約500銘柄の株式に投資し、定期的に調べて、後の大量投資に備えている。

私は常にすべての分野について投資価値のある銘柄を探している。(276ページ)

雑草に水をやるのは致命的戦略ミスだ
現金化というのは、株式市場から降りるということだ。

状況に応じて株の入れ替えを行ない、常に株式市場にとどまるというのが、私の考え方である。

もしあなたが、ある金額を株式投資に向けようと決めたのなら、常に株に投資し続けること。

これがタイミングの悪い行動や、もたつきから、あなた自身を救うことになろう。

ある人々は、自動的に”勝者-株価が上がっているもの-“を売り、”敗者-株価が下がっているもの-”を保有し続けている。

これは、咲いている花をむしりとり、雑草に水をやるのと同じことである。(279ページ)

よい株であるのに株価が下がっているものを、その価格でナンピン買いせずに逆に売ってしまうのでは、ただの悲劇にしかすぎない。

私にとって、相場の下げは、ポートフォリオのなかで将来有望だがまだパフォーマンスの悪いものを買い増しする絶好のチャンスに思える。

もし、あなたが「株価が25%下がったら押し目買いする」という決心ができずに、「25%押したら売ってしまおう」という致命的に誤った考えを捨てることができないようなら、あなたは株式相場で正当な利益を得ることなど、決してないだろう。(280ページ)

株価が底値にきたら、それとわかるものだ
下落している株を底値で拾おうというのは、落ちてくるナイフを素手でつかむようなものである。

ナイフが地面に突き刺さり、しばらく揺れ動いた後、しっかり止まってからつかむのが、正しいやり方である。

(中略)それでも、株を底値で買えると思ってはならない。

株価は、上昇基調に乗る前には必ず揺れ動くものだからだ。これが落ち着くまでには通常2〜3年かかるが、もっと時間がかかることもある。(302ページ)

何かが起こるには、もう時間がたちすぎている
これは私が”岩の心電図”と呼んでいる現象で、実はよい兆候である。

この”岩の心電図”が私が目をつけた株のチャートに現れたら、大きな動きがあるという強いヒントと考える。

あなたが夢中になっているのに他の人は無視しているような株を保有し続けるには、たいへんな忍耐を要する。

他の人が正しくて、自分が間違っているのではと思い始めるだろう。

しかし、ファンダメンタルズさえ、約束されているなら、我慢は必ず報われる。(310ページ)

② ピーター・リンチの株式投資の法則―全米No.1ファンド・マネジャーの投資哲学

前著「ピーター・リンチの株で勝つ」は有名ですが、これに続く「ピーター・リンチの株式投資の法則」については読んだことがない方もいるかもしれません。

 

「ピーター・リンチの株で勝つ」では、ピーター・リンチは自身の投資哲学を披瀝していましたが、本書は彼の投資哲学と投資手法をどのように実際に適用したのかということを具体的な事例を基に手順を追って説明しているより実践的な1冊となっています。

 

本書は、彼の投資哲学と投資手法をどのように実際に適用したのかということを具体的な事例を基に手順を追って説明しているので、とても参考になりました。

 

株式投資の入門書であるものの、経験を積んだ投資家にまで示唆を与える古典的な良書であり、中長期投資を志すものとしては必読のバイブルであると思います。

 

印象に残った点

聖アグネスのポートフォリオ
株式等でよい成績を収めるのには、クオートロンやMBAはおろか、運転免許証さえもいらない(27ページ)

「生徒たちはポートフォリオに銘柄を組み入れる前に、その会社が何をしているのか正確に説明しなければなりません。

もし、クラスの仲間にその会社が提供しているサービスをつくっている製品について説明できないなら、買うことは許されません。

自分の理解できるものしか買わない、というのも私たちの戦略の一つです」

自分の理解できるもの以外は買わないということは、多くのプロが実行してこなかった大変に洗練された戦略である。(29ページ)

我慢強さは金になる
さまざまな産業の栄枯盛衰をみて、循環株や割安に放置された株に投資すれば、2〜5倍にできたのに対して、小売や外食株からは、さらに大きな成果を得ることができると学んだ。

ハイテク成長株と同じくらい速く成長するだけでなく、それらは通常、ハイテク成長株よりもリスクが小さかった。

コンピュータ会社は、ライバルがより高性能の機種を発表すれば、一夜にして企業価値は半減することがありうる。

だが、ニュー・イングランドにあるドーナツのフランチャイズ・チェーンは、オハイオでもっとおいしいドーナツの店がオープンしても、一夜にしてビジネスがだめになることはないだろう。ライバルが進出してくるまでには時間がかかるし、投資家はその成り行きを十分察知することもできる。(128ページ)

マゼラン・ファンドのポートフォリオを小型成長株と循環株の部分と、ディフェンシブ株の部分と2つにわけて運用していると話した。

「株式市場が低下するときには、ディフェンシブ株を売り、その他の株を買い増す。一方、市場が上昇するときには、小型成長株や循環株で利食いのできるものを売り、ディフェンシブ株を仕込むのです」(135ページ)

株価の下落は、真の株式投資家にとって恵みの雨となる。株価の10〜30%の下落といったものは、ほとんど取るに足らない。最近の調整は、災難ではなく、低い株価でより多くの株を仕込めるチャンスといえよう。(137ページ)

悪いニュースでも儲ける
他の投資家、特にファンド・マネージャーが恐ろしくて足を踏み入れられない、もっと正確に言えば投資できないというようなところに踏み込めばそれなりのリターンが得られるものである(205ページ)

ピーター・リンチの銘柄選択術

銘柄選択は熟練にもとづく一種の勘が必要であり科学でもある。

 

しかし、そのどちらか一方に、重点を置きすぎると、かえって危険なものとなってしまう。

 

私の銘柄選択の方法は、芸術的要素も、科学的要素も、そして体を使った、いわゆる足で稼ぐ要素も含んでおり、ここ20年変わっていない。(169、170ページ)

小売業界

  • 投資戦略を考えるうえでは、ショッピング・モールをうろうろしていたほうが、証券会社のアドバイスに忠実に従ったり、最新の情報をほんの少しばかり得るために金融情報誌を徹底的に調べるよりずっと役に立つ。(182ページ)
  • 人々が同じような食べ物やファッションを好むことで、退屈な文化が形成される。しかし、人々が同じようなものを好むからこそ、小売企業や外食産業の株を持つことで、財をなすこともできるのである。(中略)小売企業は、いつも成功するとは限らないが、少なくとも、ビジネスの進展具合をチェックすることが簡単であり、そこがまた、魅力なのである。一連の店がある地域で事業を成功させ、そして他の地域に進出し、いくつかの地域でも成功を収めたということを確認してから、その企業へ投資をしても遅くはない。(185ページ)
  • 小売業や外食業の増益と株価上昇をもたらす一番の源は、売上の拡大である。既存店売上高が伸びている限り、その企業は、過剰負債で苦しむことはないし、報告書で株主に対して述べているような拡張計画が順調に進んでいることになる。結果、その株をずっと保有していても、たいていはわりにあう投資となろう。(196ページ)
  • 小売業者を評価するときにいつも使う指標としては、これまでに検討したもののほかに在庫を常に見ることにしている。在庫が適正水準以上に増加しているときは、経営者が売上高の伸びが低いという問題を隠すための工作をしている危険がある。最終的には、売れ残った商品の安売りを強いられ、問題が明るに出るのである。(211ページ)
  • 小売業経営について、まず最初に確認しなければならないことは、前に述べたようにそれが拡大発展する余地があるかどうかということである。(228ページ)

外食株

  • 外食チェーンには小売業者と同様に15〜20年間の急成長期がある。駆け出しの外食企業は、激烈なビジネスであると考えられてはいるが、電気会社や靴会社と異なり、競争からは守られている。(中略)外食企業が全国展開するには長い時間がかかるまた、外国からの競争にさらされるということはない。外食チェーンで成功者と失敗者とを分けるものは、優秀なマネジメント、十分な資金力、しっかりした拡大策である。ゆっくりとではあるが着実に。インディ500マイル・レースでは勝てないだろうが、この種の競争では勝つ秘訣となる。(200ページ)
  • 外食企業が損益分岐点に達するためには、当然ではあるが、十分な売上高を確保しなければならない。小売業と同じようなことが成り立っている。重要なファクターは、成長率、債務、既存店の売上高である。既存店の売上高が毎四半期、増加するのが望ましい。成長率は、あまり高すぎてもよくない。毎年100店舗以上の出店を考えているとすれば、その会社は危険なゾーンに入っていると言わざるを得ない。債務については、理想をいえば無借金が望ましい。(202ページ)
  • 外食産業は、成長率が年4%程度しかない成熟しつつある産業である。しかし、バランス・シートの内容がよく、優れた運営がなされている会社は、過去においても常にそうであったように、将来もよい業績を上げていくであろう。(203ページ)

斜陽産業

  • 私はいつでも投資対象としては人気業種よりも斜陽産業を優先することにしている。斜陽産業のなかでは、ある会社はゆっくりと成長しているが、弱者は脱落していき、残存者は大きなマーケット・シェアを得ることになる。不活発なマーケットのなかでそのシェアを継続的に増加させることができる企業は、マーケット・シェアを減少させないよう努力しなければならない企業よりははるかに裕福である。(231ページ)
  • 重要なことは、斜陽産業のなかの生き残り企業は、いったん競争相手がいなくなったら運命は様変わりになるということである。(241ページ)

循環株

  • 景気低迷期になると、プロのファンド・マネジャーは循環株への投資を考えはじめる。アルミ、鉄鋼、紙、自動車、化学業界や航空業界の好景気から景気後退そしてまた回復へというパターンはよく知られており、季節の変化のように必ずやってくるものである。(260ページ)
  • 通常、PERが低いことはよいことであると思われているが、循環株の場合は例外だ。循環株のPERが低いときは、たいてい好景気の末期であることを示している。事業環境がよく、企業収益が上がっているからと油断して、循環株を保有し続けていると、状況は一変する。賢明な投資家はその前に売却して、売却ラッシュを避けてしまう。(260ページ)
  • 反対に、PERが高いとき、これは通常悪いこととされているが、循環株の買い時であろう。たいていの場合、企業が最悪期を脱しつつあることを高PERは意味し、事業はほどなく回復し、利益はアナリストの予想を上回るようになり、ファンド・マネージャーが熱心に買い物をいれるようになる。循環株への投資は、先取りのゲームであるため、儲けるのは普通以上に難しい。最も危険なことは、買いのタイミングが早すぎることである。株価が思うように上がらないことに失望し、待ちきれずに売ってしまうからだ。実務知識もなく、業界のリズムも知らずに、循環株に投資するのは非常にリスクの高いことである。(261ページ)
  • 私は物事を明るくとらえるほうなので、たとえどんなに景気の悪いニュースが新聞紙上をうめていても、経済は必ず回復すると信じ、進んで底値の循環株を買う。こうした企業にとってこれ以上悪い状態はないというときから、物事はよくなっていく。(262ページ)

公益株

  • 問題を起こした公益株に投資すると、簡単に利益を上げることができる。無配のときに買って、復配するまで保有し続ける。これが非常に成功率の高い戦略だ。(277ページ)

ピーター・リンチの「20の黄金律」

  1. 投資家としての強みはウォール街のプロから得るものではなく、すでにあなたが持っているもののなかにこそ見出される。土地勘のある企業に投資することによって、あなたの強みは発揮され、プロをも打ち負かすことが可能となる。

  2. 過去20年の間に、株式市場は一群の機関投資家によって占められるようになってしまった。皮肉にも、このおかげで一般投資家がよい成績を上げることがやさしくなっている。専門家集団を無視することで市場を打ち負かすことができるのである。

  3. しばしば数ヶ月間、時には数年間の株価の動きと企業業績の動きには相関関係が見られないときがある。しかし、長期にわたっては、企業の成功と株価の上昇には密接な関係がある。両者の不均衡に着目することが、株で利益を上げる秘訣である。成功している企業を辛抱強く持ち続けることが、必ず良い結果に結びつく

  4. 何をどんな理由で保有しているのか知っていなければならない。「大丈夫、この銘柄は上がる」式のアプローチはあてにならない。

  5. 大穴は常にはずれるものである。

  6. 株を買うということは子供を養うのと同じである。世話を見ることができなくなるほど持ってはいけない。職業としないかぎりは、8〜12社以上を十分に調査していくことは難しい。ポートフォリオは5銘柄を超えて保有してはならない。

  7. 投資したいという株がみつからないなら、見つかるまで資金は銀行に預けておくのがよい。

  8. 企業の財務状態を十分理解しないうちに投資してはならない。財務体質の悪い企業への投資は大きな損失につながる。

  9. 人気業界の人気企業は避けたほうがよい。冷え切った成長性の乏しい業界でうまくやっている企業への投資は、往々にして良い投資結果に結びつく

  10. 小型企業への投資は、その企業が利益を出しはじめるまで控えたほうがよい。

  11. 1.000ドル投資すれば、失う金額は最高で1.000ドルである。もし辛抱強く持てるなら、一万ドルあるいは五万ドルにまで増やすことは可能である。投資を実りあるものにするためにも、良い企業を数社見つけることが重要である。

  12. どの業界でも、どの地域でも、観察力が鋭ければ、アマチュアであってもプロが見つける以前に高度成長企業を見出すことは可能である。

  13. 株価の下落は、一月のコロラドに吹雪が吹き荒れるのと同じくらい頻繁に起こることである。株価の下落は、慌てふためいて逃げ出した投資家が残していった割安株を拾う絶好の機会である。

  14. 株式投資で利益を上げるのに必要な知能程度は、誰もが持ち併せている。ただ誰もが肝が座っているわけではない。慌てふためいて何もかも売却してしまうような性格であるなら、株や株式投資信託は避けたほうがよい。

  15. 心配の種はどこにでもある。週末の後ろ向きの考えや、ニューキャスターの恐ろしい予言には耳を貸してはいけない。企業のファンダメンタルズが悪化しているのなら株を売ってもよいが、この世の終わりがくるという予言は株を売る理由にはならない

  16. 正確に金利、経済、株式市場を予測できる者はいない。そのような予測は忘れ去って、投資した企業に何が起こっているかに注意を払うべきである。

  17. 10社の調査を行えば見通しが明るくなっている企業が一社はあるものである。50社を調査すれば5社はそのような企業であろう。株式市場にはいつでもウォール街が見過ごしている企業群がある

  18. 調査なしで投資することは、手札を見ないでポーカーするのと同じである。

  19. 優良企業に投資しているのなら、時間はあなたの味方になる。我慢できるからである。たとえ最初の5年間のウォールマートに投資できなくとも、次の5年間所有していれば満足のいく結果が得られた。オプションを保有していると、時間は敵になる。

  20. 十分な銘柄調査の結果でき上がったポートフォリオは、債権やその他の金融商品のポートフォリオよりも長期的には利回りは良い。長期であっても選別が不十分であれば、ベッドの下に現金を置いておくほうがましである。

参照『ピーター・リンチの株式投資の法則(313〜317ページ)』

③ 天才少年投資家マット・セト108の法則―ウォール街を興奮させた株の新定石

3冊目は天才少年投資家マットセトの108の法則です。

 

本書は、家族・親戚からかき集めた資金を元手に投資をはじめて年間30%以上のパフォーマンスを継続した天才大学生の話で、「ピーターリンチの株で勝つの要点を抽出して分かりやすくした感じ」という印象を受けました。

 

個人的には、「ピーターリンチの株で勝つ」の方が絶対的におススメできますが、本書はより平易な言葉で書かれているため読みやすく、株式投資をはじめてみようと考えている人向けのより入門書といった位置づけで、ピーターリンチの株で勝つと内容が似ているため、 時間をかけずに株式投資のエッセンスを理解できるという点では価値があると思います。

マット・セトの投資手法

マット・セトの投資手法は、割安成長株(成長型投資と投資価値型投資の併用)という極めて単純な手法です。

 

まず初めに会社の将来性を見極める。

 

次に慎重に会社の現時点の業績を調べるという成長型投資のステップを経ます。

 

これは多くの不確実な要因を基にして主観的に会社を評価するプロセスと言えます。

 

次に、投資価値、すなわち会社の財務内容次第で買いか売りを判断します。

 

これは主観的な要素はほとんどなく、数値にすべてを依存します。

私が成長株投資を選んだきっかけ

私自身の軸もこの手法に近いですが、私は数値的な要素は足切り要件として用い、そこまで重視せずに主観的な定性要素を重要視しています。

 

このスタイルが、本業で中長期的な視点から国際情勢を分析するアナリストを生業にしてきた経験のある自分のバックグラウンドにも合っていて一番しっくりくると考えています。

 

当初はもう少し数値を軸にしたやり方も重視しようと考えたりもしましたが、この分野を得意とする人には絶対に勝てないと思ったので自分が特異な分野を重視して勝負することにしています。

 

バフェットのオススメ投資本をランキング形式で紹介しつつ名言・投資法・投資哲学を学ぶ

投資関連の書籍カテゴリの最新記事