株式投資に目覚めた群馬の至宝

大化け株を掴みたい人生でした…

日本商業開発平成28年3月期決算

   

まだ、完全には整理できていませんが、現状で気になる点をまとめますが、少し長くなります。

決算発表当日は時間がなくて、最初は数値だけしか確認できなかったのですか、この数値を見た時は、違う会社の決算ではないかと目を疑いました。正直、第3四半期までの貸借対照表による販売用不動産の増加状況から、来期の増益は当たり前で利益の伸び具合にだけ注目していたので、かなり驚きました(四季報には届かないものの、それなりの数値を出すと見積もっていました)。私のみならず、おそらく多くの投資家がそうした考えを持つ中で、来期は「純利益は増益であるものの、まさかの大幅な営業/経常減益予想」でした。その上、配当を増配するということで、謎だらけの決算でした。翌日の株価は一時ストップ安になりましたが、私は期待値が高かったため、決算前に信用で積み増していたためにダメージが拡大しました。

こうした中、お昼を食べる時間を我慢して決算を読み込んでIRに電話するとともに、疑問点をメールしました。当日の夜には補足の決算資料も出ました。これを受けて、今回の決算について疑問点等を中心として自分の頭を整理して、今後の対応を検討したいと思います。同社の各種指標については、メモ用として記録していますが、ここでは以下の数値以外は省略します。

役員報酬を見ても前期はかなり増えているので、報酬に見合った対応をお願いします!

前期業績ハイライト

  • 売上高 : 6.9%↑(173.8億)
  • 営業利益:67.9%↑( 59.5億)
  • 経常利益:88.3%↑( 56.2億)
  • 純利益 :93.5%↑( 36.0億)

前期は、売上と販管費の増加に対して売上原価が大きく下がっており、これが要因となり営業利益が大きく上がっていますが、これがまさに渋谷案件であり、前期の特殊性といえます。これを考慮しないと、今期について正確な判断ができないと思います。

今期予想

  • 売上高 :49.0%↑(259.0億)
  • 営業利益:38.0%↓( 36.9億)
  • 経常利益:57.3%↓( 24.0億)
  • 純利益 :22.0%↑( 44.0億)

利益減の理由については、補足資料で書かれていましたが、その他にも、IRによると「今後の成長を見据えて人件費が大幅に増加したことも影響している」とのことです。一番の要因は、前期の渋谷案件が特別利益みたいなものであった影響が多いと思います。また、ご周知のとおり、予想が明らかに控えめなことは同社の特徴で、こんな予想で終わることはないと思います。純利益がプラスな理由については、発表できないもの、確定しているなんらかの利益がある模様です。そして、「JINUSHI ビジネス」の売上を意図的に抑えて売上は49%の増加となっています。来期以降に苦労したくないので、後述しますが、今期は意図的に利益を抑えて仕入れに徹しますということでしょうか?こうしたことを踏まえると、売却年数を意図的にずらして、従来よりも長いスパンで考えている模様です。

販売用不動産

貸借対照表による販売不動産の数値は以下のとおりです。

  • 第二四半期終了時:134億53百万
  • 第三四半期終了時:162億27百万
  • 本決算     :226億10百万(前期:127億)

第3四半期の決算資料では、「当社経営環境につきましては、昨年10月以降立て続けに、入札案件を2件落札するとともに相対取引案件5件の成約に至り合計約110 億円の案件が成約し、他に3案件の優先交渉権取得に至るなど計10案件と順調に仕入れが進んでおります。現在、販売用不動産は保有及び契約ベース等で約300億円に達している」となっていました。

実際、営業キャッシュ・フローが大幅なマイナスで、財務キャッシュ・フローもかなり大きいので積極的に資金を借りており、積極的に土地を仕入れている様子が窺えます。同社のビジネスモデルでは売れ残りの心配は、ほとんどなく自信もあるのでしょうが、前年度比で現預金がわずか16億程度の増加で、販売用不動産が100億程度増えているのは少し増え過ぎな気もしましたが、そんなに心配はしていません。会社側の言葉を借りると、「将来の売上高と利益に結び付く土地の仕入環境が良好であり、加速的に仕入が増加することを意味」しており、「さらにワンステージ上を目指す」ために必要な仕入れとのことですが、少し積極的に行き過ぎているきらいはないのかとの懸念もなくはないです。他方で、マイナス金利下で1%以下で借入できることもある仕入れには好環境ですので、今後競合との競争にさらされる可能性もあるので、優良な土地を今のうちに多く仕入れようとしているのは悪くない気もします。社長の書籍でも言及されているように、同社は、「土地を仕入れる段階でテナントとの定期借地契約を締結するように努める等、リスクを少なくしている」ので、不良物件を抱えている可能性は限りなく小さいものと思われ、物件が積み上がっているということはポジティブ要因だと思います。この売るタイミングについては、今回のIRをみるとスパンを長く取っているようですので、期別の判断が難しいところです。もちろん、今期に売却があれば確実に上方修正になると思います。

また、第3四半期の決算資料では、「順調な仕入れによる土地取得にかかる金融経費の増加を見込んでいること及び今期に費用化出来るものは積極的に処理することにより、来期以降の増収・増益を確かなものにしたい」となっていたので、仕入れに伴う金融経費の増加で来期の利益を圧迫するのは理解できます。この点、補足資料では、「土地の仕入が大幅に増加することに伴う借入金額の増加による支払利息の負担を前期に比べて約3倍(約13億円)を見込んでいる」となっています。長期借入金についても少し増え過ぎではと感じるレベルの前年比で120億ほど増加していますので、積極的に仕入れを行う姿勢が窺えます。しかし、費用化できるものについては、決算を見て「えっ、これだけ?」という感じがありました。

疑問点

個別では大幅な赤字だが、連結決算では大幅な増収増益

大したことではないかもしれませんが、今期は個別では大幅な赤字ですが、連結決算では大幅な増収増益になっているのもよくわかりませんでしたので、決算を読み込みました。日本商業開発には、以下の5社の連結子会社が存在します。

  • 新日本商業開発株式会社
  • 株式会社J
  • 合同会社市ヶ谷インベストメント
  • 丸の内土地開発合同会社
  • 神宮前キャピタル合同会社

この連結子会社も日本商業開発と同じビジネスモデルである「JINUSHIビジネス」を行っています。 すなわち、ディベロッパーから土地情報を入手した場合は、土地の情報ルートに応じて、日本商業開発で土地を仕入れる場合や子会社で仕入れる場合があります。 その上で、今期は日本商業開発よりも子会社での土地取得が多く、その売却により売上及び利益が計上されたため、 個別決算では大幅な赤字だが、連結決算では大幅な黒字となった模様です。個別のP/Lは今期からおかしくなったものの、日本商業開発のビジネスモデルでは、経営成績の判断は連結だけ見ていればよさそうです。

ニューリアルプロパティ株式会社を持分法適用関連会社化

海外展開に期待しており、子会社を手に入れてやる気も窺えますが、ニューリアルプロパティを持分適用関連会社化に伴う株式23億とは果たして妥当な金額なのでしょうか?最初の印象としては、ここを安く手に入れることができたのではと思ったのですが、若干高い気もするのですが、海外展開の足掛かりとして、同社には本当にそれだけの価値があるのかについては少し気になります。

未払い法人税20億

未払い法人税20億の存在も気になります。薬王堂を持っていた時も謎の法人税で利益が圧縮されていたこともあり、これも来期の利益予想減につながっているのではないのでしょうか?そこまで会計に明るい方ではないので、この点はよくわからず、現在追加で問い合わせ中です。

まとめ

ニューリアルプロパティ株式会社持分法適用関連会社化の問題が、私の中では一番関心があり、この影響で利益予想に影響があるのではないかと様々な角度からIRに質問したのですが、現時点ではお答えできないが、近いうちに発表するとのことで回答は得られませんでした。ただ、「ネガティブサプライズはなく、さらに、ワンステージ上がるための措置」というのが唯一引き出せたことでした。

ただ、総じてIRの印象はとてもよく、事業に物凄い自信を持っているように感じました(最初は警戒していましたが、次第に和んで最終的にはお互いに笑いあうという謎の展開になりました)。もちろん、IRの言葉を鵜呑みにするほどナイーブではありませんが、話した印象や感覚から探れることは多くあると私は考えています。

最近の不動産価格の高騰を受けて、土地の仕入れが厳しくなっているのではないかとの懸念も少しありましたが、積極的に土地を仕入れていて資金調達費が急増しているのは、おそらく実際にそういった状況に陥る前に今の時点で仕入れるのがよいと判断した結果として、今期は仕入れが増えるのだと判断しました。他方で、上述したように、少し積極的に行き過ぎている気もしますが、「JINUSHI ビジネス」の売上を意図的に抑えていること等からも、完全に会社の計画通りなのかと感じる面もなくはないです。他方で、来期及び再来期以降を見据えている人には買い増しチャンスかもしれませんが、不透明要素が多く、現時点ではPFの主力ではとても戦えるとは判断できない面もあり、私は現在くらいまで落とした保有割合ならボラティリティは高いものの、期待値も高いので保有継続でもよいと判断しました。短期的には追加IR次第ですが、しばらく低迷しそうです。今後、買い増し、売却の選択肢もあると思いますが、現時点ではこういった印象です。

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