外国語を学習するメリットは? 英語・韓国語・ロシア語を独学で習得した経験から考えてみる

外国語を学習するメリットは? 英語・韓国語・ロシア語を独学で習得した経験から考えてみる

翻訳・通訳ツールの目覚ましい発展の中、自分で外国語を習得しなくても平気な時代が近い将来到来するだろうに、そんな中で外国語を学習するメリットがあるのかと疑問を持つ方も多いと思います。

今回の記事では、外国語を身につけるという直接的な要素以外に「外国語を学習するメリットって何かあるの?」という疑問に答えていきます。

外国語を真剣に学び身につけることで思わぬ能力が習得できることを以下で詳しく紹介したいと思います。

外国語を学ぶ利点・メリット

努力が結果を生むという達成感

これは特に学生の外国語を学ぶ過程において最も大きなメリットだと思います。

TOEICの点数などがその最たる例になります。

もちろん、「TOEICの点数が高いこと」と「英語ができること」は全く別の能力ですが、例えば、1年間勉強した結果、300点伸びたなどという目に見える成果が出ると、それが自信に繋がり、次の学びの原動力になります。

このように努力が結果を生むという達成感を感じることを体験するのが重要です。

総じて、外国語ができる人は忍耐力が高く努力ができる人が多い傾向にあります。

もちろん、各人の頭の良し悪しで習得期間や練度に差は出るものの、努力すれば誰にでも習得できるのが外国語です。

学生の頃にこうした努力が結果を生むという小さな達成感を味わっておくのは、次の学びのために極めて重要です。

【能力向上系】

脳の病気予防・情報処理能力向上

外国語を話す時は、脳の様々な分野をよく働かせているため、脳の病気予防になったり、情報処理能力が向上するというメリットがあります。

外国語を話す事は脳を活性化させる訓練になります。

イギリスにあるユニバーシティ・カレッジ・オブ・ロンドンの研究によると、外国語を習うと脳内の情報処理をつかさどる「灰白質(かいはくしつ)」と呼ばれる部分が、ちょうど筋力トレーニングで筋肉をつけるのと同じ発達の仕方で発達することが判明しています。

また、脳に関して言えば、外国語の学習はアルツハイマー病や認知症の予防になるか、発症を4〜5年遅らせることがあるとされています。

これは最も効果のある薬でも6〜12か月しか症状を遅らせることがないのに比べるとはるかに強力です。

さらに、米国神経学学会は2つ以上の言語を話すと脳の中の神経経路を増やすことになり、情報処理能力が向上するとの研究結果も発表しています。

マルチタスクが得意になる

上述した脳の中の神経経路が増えることになる影響か、外国語を学ぶことでマルチタスクが得意になるとも言われています。

現代社会では複数のことを同時に行うことを求められます。

これはかなり大きなメリットです。

外国語を学ぶということは、自分の言語能力をマルチタスク化することと言い換えることができます。

どの言語を使って話すか頭の中の回路を切り替えるのです。

別の言語を聞きながら、もう一つの言語で話す準備を頭の中で進めるなど、無意識的に脳内の複数の部分を同時に使っています。

一般的に、マルチタスキングをすると注意散漫になり逆によくないという指摘もありますが、二か国語以上を話す人は普通の人よりマルチタスクに優れているという研究報告もあります。

私は、この記事はアルスラーン戦記を見ながらマルチタスクで書きました()

集中力の向上

オンラインジャーナルの『Brain and Language(脳と言語)』に発表された研究では、複数言語を話す被験者が言語理解のタスクをこなしている際に、彼らの脳を観察した結果、複数の言語を話す人は1つしか話さない人よりも似たような単語をふるいにかけるのが上手いことがわかったそうです。

似たような単語を排除するこの能力は、気が散る環境でも特定の作業に集中できるという利点があると報告されています。

これは通訳の訓練などが良い例だと思います。

通訳は究極の集中力を必要としますので必然的に集中力も向上するのでしょう。

ただし、極限の集中力なので1時間が精一杯で以降は電池が切れたように練度が著しく落ちていきます…

理解力・記憶力の向上

外国語のリスニングには特別な訓練が必要になりますが、その訓練を通して、記憶力・理解力が向上します。

特に、リテンションと呼ばれる文章を記憶に止める訓練の影響が大きいと思います。

外国語の場合、1度聞いて自分の中で理解したはずが、いざ何を言っていたか反復することを求められると脳内に留めてリテンションすることができないことがよくあります。

また、実際の会話やディスカッションでは、こうしたリテンションに集中しつつ、相手の話を聞きながら自分がどのように返答するかを同時に考えることまで求められます。

こうして身につけた「リスリング・リテンション能力」は、外国語のみならず母国語でのコミュニケーションでも自然に活きてくるようになります。

また、新しい言語を学習すると記憶力も向上するとされています。

より多くの情報を吸収して記憶することが学習曲線を著しく短くし、以前見たことがあるものを学習しなおすのではなく新しい情報を学ぶことにより多くの時間を費やすことになるからと言われています。

こうした影響からか、第2外国語を習得すると、第3、第4の外国語習得が容易になります。

実際、韓国語が簡単であることを差し引いても、英語を習得したノウハウを当てはめて学習したことで極めて短期間で韓国語をマスターすることができました。

 

【韓国語能力検定6級に独学で合格した韓国語の勉強法】どれくらいの期間で6級レベルに到達できるか?

母国語の能力向上

これはあまり知られていないかもしれませんが、大事な点だと思います。

新しい言語を学ぶことで初めて自分の母国語のルーツと基本的構造が理解できるようになります。

外国語の学習は、文法を中心とした言語の技法に焦点をあてる事になります。

これは言語の構成、操作方法を学ぶことを意味します。

『Impact of the Second Language Education(第二言語教育が及ぼす影響)』によれば、第二言語を勉強するだけで、第一言語の文法、語彙、話し方のスキルが目覚ましく進歩するとされています。

この点、私の尊敬するヤフーの安宅さんもツイートで以下のように発言されていました。

 

「少なくとも2つの言語を理解するまでは、決して1つの言語を正確には理解できない」のです。 

母国語にはない思考回路、視点を獲得

新しい言語を学ぶと、使い慣れていない言葉や文法に苦しめられることがよくあります。

外国語には「どうやったらそうした発想になるの?」ということわざや表現があり、理解に苦しむことも度々あります。

例えば、ロシア語ですと、文法がしっかりしているがために、語順は適当である場合が結構あったりして相当苦労しました。

英語でもそうですが、他人に意味が通じるような文章で話すためには、頭の中で単語をパズルのように組み合わせて再構築する必要があります。

また、こうした訓練を行うためか、多言語を話す人の方が単一言語を話す人より創造性が高くなるとの研究結果もあったりします。

視野が広がる・価値観が変わる

外国語を学ぶということは、その語学を学ぶというだけでなく、その国の文化慣習まで学ぶことを意味しますが、これは自分の母国とは全く異なる場合が多いです。

生まれ育ってきた環境も文化も異なるので、国によって考え方や見方が異なって当たり前です。

他県の出身者でさえ信じられないほど異なると感じることがあるのですから、他国の人はさらにとんでもないほど異なるのも容易に想像できるでしょう。

また、同じニュースであっても、国ごとに報道の仕方が微妙に異なっていたりします。

外国ではどういう風に報道されていて、どこが日本の報道と違うのかを比較してみたりすると今までとは違った気づきがあったりするものです。

外国語を学ぶことで、そうした見方・考え方の違いに気づくようになることができるのも大きなメリットの一つだと思います。

【機会・可能性の拡大】

外国人の友達が増える

私は外国人の友達は少ないのであまりメリットとしては認識していませんが、外国語学習のメリットとして多くの人が思い浮かぶであろうメリットの一つだと思います。

日本語以外の言語が話せるようになると、習っている言語を通じて普段の生活では出会えないような国の方とも友達になれる可能性があります。

ただ、これは外国語ができると濃密な人間関係は構築できる助けになるかもしれませんが、こういうのはその人が積極的な正確かどうかという面も大きく左右するので一概に外国語ができると友達が増えるとは言いにくいです。

実際、私は大人なのに人見知りであまり外向的な人間ではないので、友人にウズベキスタンの知り合いを紹介されたとき、「He is not willing to talk to me」と言われて呆れられてしまうほどでした…

語学ができるのと積極的に知らない人と話せるのは別能力なのですが、いずれにせよ、言葉ができると多くの外国人の友達が増える可能性は広がるでしょう。

国際結婚のチャンス到来

友達の延長として、外国人の恋人などの出会いの範囲が広がるというメリットもあります。

実際、外国語の最も効率的な学習方法は、昔からその国の彼氏・彼女を作ることだと言われますが、そうした関係になればお互いのことをもっと知りたいからと必死でコミュニケーションを取ろうとするので上達が早いのは当然のことです()

日本には自分に合う人がいないと諦めないで、世界中に目を向ければ選択肢が死ぬほど増加する可能性があるのです。

一生懸命外国語を勉強すれば、美人ロシア妻と結婚できる人生も待っているかもしれません!

私の大学の同級生も3人ほどロシア妻と結婚しています。

他人からの評価が高くなる

今時英語くらい普通にできる人が多いですが、それでも社会の風潮として、英語ができるとそれだけで単純に能力が高い人だと思われます。

「外国語ができる」と「頭が良い」というのは本来イコールの関係ではないのですが、外国語ができると頭が良い、能力が高いやつだと思う人が多いのが現状ですし、この風潮は容易には変化しないでしょう。

また、外国語ができると女の子からは単純に素敵だと思われる可能性が高まるというメリットも忘れてはいけません。

それにより給与アップや出世の可能性も高まり、綺麗な奥さんと結婚できる可能性も最大化されます。

【キャリアップの視点】

就職活動が有利になる

語学力は、就職活動において大きく有利に働きます。

実際に外国語が出来るかどうかはあまり問題ではなく、外国語の試験の高いスコアが重要で、面接官への強いアピールポイントになります。

語学力があるということは、その人には「情報」「出会い」「経験」の幅が広いということとして、「入社後の成長に期待できる」と判断されやすくなります。

こうした点を利用し、私自身、「ロシア語ができる上に留学せずに独学でTOEICで満点を取った」ということを面接のアピール材料として使うために学生時代に英語を猛勉強しました(対訳:海外ドラマを見まくった)。

 

【中学英語19点からTOEIC満点までの道】私の勉強法や参考書などを紹介します

職業の選択範囲が拡大

外国語を学ぶことで職業の選択範囲が確実に広がります。

学校の先生や翻訳家・通訳などを除けば、外務省、国際連合職員、JICA、外資系企業、総合商社などが、大学で学んだ語学力を最大限活かせる花形職業ではないでしょうか。

  • 外務省やJICA
  • 国際連合職員
  • 外資系、総合商社

こうした職業はもちろんお給料もいいですし、ステータスもあるから人気ですが、語学力がないと職業として選択することすらできません。

私は学生時代は外交官あるいは国連職員になりたくて語学を勉強していた側面もあります。

実際、日本の就活市場では、どんなに否定したくても大学入学後に身につけた語学力などのスキルよりも「出身大学名でスクリーニング」されることが多いのが実情です。

ただ、マイナー言語に秀でた人は総合商社などグルーバルに事業を展開する企業では非常に優遇されますので、学生であるなら学ぶ言語は戦略的に選びたいところです。 

私は最終的にはロシア語にしましたが、それまではなぜかトルコ語を学ぶつもりでいました

まとめ

新しい言語を学ぶ利点・メリットを指摘する研究はたくさんありますし、この記事で挙げただけでもこれだけの利点・メリットがありますが、日本では2〜3言語出来るという人はとても少ないのが実情です。

そもそも学生時代に言語自体に興味を持たなかったり、社会人になると時間もないため新しく語学を学ぶのは時間的にも厳しい側面があります。

しかし、やる気さえあれば働きながらでも空き時間を利用してできないことはありません。

また、学生であるなら、時間のある大学時代に、何か1つ外国語をマスターしておくことを強くオススメします。

世界が広がります。

今は理解できなくても、年を重ねるにつれて私が今回の記事で挙げたもの以外にも、外国語学習の利点・メリットに必ず気づくことがあると思います。

勉強はなんでも自分のためになりますが、特に語学の勉強は別格です。

そして、精神論は嫌いですが、語学の勉強にショートカットはありません。

もちろん、効率的な学習方法はありますが、アスリートと同じでサボると著しく能力が低下しますので継続的な努力を必要とします。

実際、私自身も能力の低下を実感し、せっかく時間をかけて苦労して身につけたのに… と思うこともありますが、語学自体を身につけることも大事ですが、語学を習得することで身につく付随的なメリットもたくさんあります。

さあ、あなたも語学の学習を始めましょう。

私も今年から中国語をやろうと決めたのですが、基礎を2冊ほど終えて止まっていたので時間を見つけて再開したいものです

 

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