株式投資に目覚めた群馬の至宝

株式投資と柴犬実成(さねしげ)の成長日記

マーケットの魔術師 大損失編

      2016/01/31

出典:amazon.co.jp

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35人のトレーダーの様々な投資手法と大損失

本書は35人のスーパートレーダーたちが大損失に直面したときにどのように対処したかを描いています。

特に印象に残った言葉として、「損失を愛せるようになった」というチャーリー・ライトの言葉がありました。含み損を抱えると、どうしても正常な判断が下しにくくなると言われることも多いですが、「大きなドローダウンを受け入れられないものには大きな資産上昇もない」ということも事実であるので、とても深い言葉だと感じました。

また、私生活が上手くいっていないとトレードに影響が出るという話が繰り返し多くのトレーダーの口から聞くことが出来て、株式投資をする上で家族の理解の大切さを再認識させられました。私は幸運にも奥さんが理解を示してくれるので思い切って投資できています。

印象に残った点

テレサ・ロー
テレサの考えでは、成功のカギは、自分が見たい世界ではなく、あるがままの世界をとらえられるかどうかにかかっていた。また世界が与えてくれるものをそのまま受け入れられる心の成熟も必要である。(99〜100ページ)

ラリー・ローゼンバーグ
最悪のトラブルに巻き込まれることがあるとすれば、思い込みにとらわれてポジションを長く持ちすぎるときです。じぶんには十二分な知識があると思ってしまうのです。実は市場こそが実際に起きることを教えてくれるんです。市場はすべての情報の総和です。だから、市場の動きがどう反応すべきかを教えてくれるときは、私はそれに従います。(108ページ)

チャーリー・ライト
私の理解では、ある時点で市場はトレンドを形成してトレーダーに大金を稼がせるという事実にそれが現れています。そうしないと、トレーダーはその市場での取引をやめてしまい、市場は死んでしまうことになります。(117ページ)
私はシステムを調節して、トレンドのない期間の損失を抑えるようにしなければなりません。トレンドの期間には、できるだけ大きな利益を上げようとします。そして、全体として、待つ能力を発揮することになるでしょう。要するに、私はドローダウンを受け入れることができます。私は損失を大事に思うようになりました。ドローダウンはトレードでリターンを得るために必要な投資なんです。(126ページ)

リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ
どんなときが決断の局面なのか、いつ有り金全部を握りしめてアクセルを思い切り踏みしめるべきなのかを知ることも大事なんです。なんといったって、プロのトレーダーは利益の85%をトレードの5%から叩き出しているんですからね。(193ページ)

ジョン・ベイカ
私は怖くなった。そのとき、損は15万ドルから20万ドルくらいになっていたと思う、一文無しになるわけではないけど、パニックを起こし手仕舞ったら相当の損失になるはずだった。だが、しばらく待っていたら相場が戻したので、それほどの損にはならないですんだんだ。我慢すれば、もっと適切な手仕舞いレベルまで戻すことが多いという考え方は、大勢の大トレーダーがよく口にすることである。(226ページ)

デーモン・パブレートス
多くのトレーダーが経験するのは、相場がトレンドに沿って動くときはその方向に着実に進むということです。急激に値上がりするのは空売りの買い戻しが原因なんです。相場に乗り遅れまいとする投資家が原因なのではありません。(330ページ)

コニー・ブラウン
先物のトレードからたくさんのことが学べます。反応が早くなるし、パターンも読めるようになります。長期スパンだけで株を売買している人にはとらえられない時間枠のなかで市場を読めるようになります。(372ページ)

ジョン・マクラッケン
ナンピンはたいてい成功する戦略です。ナンピンというより「平均価格引き下げ」と言いたいですがね。秘訣は一回だけやることです。ポジションを持っていて裏目に出たとします。もう1回チャンスを試すんです。たぶん、パニックが収まるのを待ってナンピンを仕掛けることになるでしょう。それが失敗したら「そこでおしまい」。トレーダーが犯す最大の過ちはポジションにしがみつこうとすることです。(393ページ)

ルース・バロンズ・ルーズベルト
損失はいけないことだと勘違いしている人がいっぱいいます。失敗はゆるされないと感じるのですが、そのせいでひどいトラブルに突き当たるんです。成功者は一回のトレードをゲーム中の一つの点としかみなしません。現在については現実的に、将来については楽観的にとらえます。損失の限度を超える可能性よりも、成功のほうに目を向けます。長期的観点に立つのです。彼らにとって敗北はさらに大きな勝利への第一歩にすぎません。だからこそ敗者になることがないんです。(450ページ)

まとめ

マーケットの魔術師シリーズと勘違い

トップトレーダーの成功体験を記した書籍は枚挙にいとまがありませんが、大失敗を記した書籍は珍しいこともあり、そうした点においては本書の価値は高いと思います。

しかしながら、せっかくそうした内容を扱った作品だからこそ期待も多く、「マーケットの魔術師」シリーズ並みの出来栄えを期待して読んだので少しがっかりさせられたというのが本音です。

「マーケットの魔術師」シリーズと思って読むといまいちですが、読まないよりは読んだ方が得るものはあると思います。内容は薄いですが、それでも偉大な投資家の実際の損失話を聞けるのは有益であることには変わりはないと思います。

ただし、あたかも「マーケットの魔術師」シリーズと誤解させるようなタイトルと装丁は、同シリーズの人気にあやかり読書を獲得しようとの悪意が感じられて少し残念でした。繰り返しますが、ーケットの魔術師」シリーズとは別物です。

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