株式投資に目覚めた群馬の至宝

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スーパーストック発掘法

   

出典:amazon.co.jp

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3万時間のトレード術を3時間で知る

○本書は、確実性を重視してリスクを最小化したい多数派の投資家には縁のないものですが、リターンを最大化するためには確からしさを捨てても良いと考える投資家に向けて書かれた本です。本書の前半は物語調なのでスラスラと読めますが、後半は「スーパーストックのスーパー法則」について詳細に記述されているため、教科書のように読み進めるのが適切だと思います。

○また、トレードを仕掛ける前の投資家の思考プロセスを示している本が少ない中、本書ではポジションを取る前にテクニカル及びファンダメンタルズの両面から著者が見たことについても記されています。本書のかなりの部分を感情についての話に費やされていますが、これは多くの人が好むと好まざるとにかかわらず、感情こそが市場を動かす原動力であるという著者の主張が強く反映されているためだと思われます。こうした部分は、読んでいても退屈に思えるかもしれませんが、これは市場をマスターするのに不可欠であり、自信を植え付け「闘争本能」を養うために非常に重要であると著者は主張します。

ジェシー・スタインの投資手法

○著者は基本的には長期投資家ですが、著者のハイブリッドなアプローチでは、週足チャートでのローリスクな買いポイントで投資し、リスク・リワード・レシオが有利でなくなったらポジションを手仕舞うことが必要になってきます。換言すれば、常にリスクを減らし、良いリスク・リワード・レシオで利益を最大化するアプローチを採用していると言えます。

○割安を示すリスク・リワード特性を持ち、急成長し、テクニカルが健全で、感動的なテーマを持ち、「IT(イット)ファクター」を持つ、将来的にビッグウィナーになるような1つか2つの銘柄を見つけることに主眼を置いています。そして、それが最近のインサイダーの買いによって裏付けられていることが理想的としています。こうした株を潜在的利益が潜在的損失を上回った時点でレバレッジをかけて買い、成功するためには計算されたリスクを追求してそれを何回もとる必要があると主張します。

○市場予測には3%、勝つ株探しには97%というのが理想的。

テクニカルなスーパー法則

○チャートパターンを分析するときには週足チャートを見る。ビッグウィナーは日足パターンよりも週足パターンに従う傾向がある。ブレイクアウトでは、スーパーストックは、
①15ドル以下
②強力なベースをブレイクアウトする
③30週移動平均線を上方にブレイクアウトする
④出来高を伴う
⑤迎え角が急峻

強力なベースという概念はトレードで成功するためには不可欠。決算発表の後のブレイクアウトから2~3週間後に買う。ギャップの試しや少ない出来高で値幅が狭くなるのを待て。

人とは異なる投資方法の模索

○私は月足チャートでブレイクアウトが起こりそうだと思ったら、その株を必死で保持する。こういった長期のブレイクアウトは規模の大きなブレイクアウトになる可能性が高い。(286ページ)

○退屈で出来高とボラティリティが最小のときにポジションを仕掛けることを考える投資家はほとんどいない。(中略)成功する投資家は、誰も見たり話したりしないときに静かに大きなポジションを構築しているのである。日足チャートの興奮で買うよりも、ボラティリティが落ち着き、出来高が数週間前よりもかなり減少したときに、高確率でローリスクの週足チャートでに仕掛けに集中した方が良い。(287ページ)

○機関投資家を除いて、ほとんどの株にはそれぞれの「マジックライン」があることを知っている投資家はほとんどいない。株価が長期にわたって追随して動く長期移動平均線があることを彼らは知らない。マジックラインは通常は10週移動平均線だが、もっと短期のあるいは長期の移動平均線である場合もある。12週移動平均線、17週移動平均線、20週移動平均、30週移動平均などいろいろだ。最良の仕掛け機会が発生するのは、退屈(出来だが少ない)と低いボラティリティがこれらのマジックラインと交差するときである。(287ページ)

○最良の投資家はキャッシュで持っている時間帯が長い。キャッシュもれっきとしたポジションであり、非常に「パワフル」なポジションになることもあるのだ。状況が許せばできるだけキャッシュで持ち、球がストライクゾーンに入ってきたときに備えて力をためておくことだ。ほとんどの時間を活動しないでいることで、ときとして大胆なポートフォリオを組むことが可能になる。最良の機会だけをとらえるのだ。目的はできるだけ多くのお金を稼ぐことにある。「高位に組み入れる」ことが目的ではない。

 印象的な部分

ほとんどのトレーダーは恐怖と後知恵に振り回されている。そのため、一世一代の大きなチャンスに巡り合ったときにそれを逃してしまう可能性が高い。大儲けできそうな株を見つけても、買う勇気と一定期間それを保有する自信がなければ何の意味もない。(58ページ)(中略)信じてもらいたいのだが、あなたのポートフォリオを次の次元へと押し上げるために必要なこうした株は、あなたの投資キャリアを通じて2~3あればよい。1つだけで大儲けする株があれば、他の損失は十分に穴埋めできるのである。(59ページ)

99%の投資家は金儲けさせてくれる会社でなく、彼らの好きな会社に無意識のうちに投資しているのだ。しっかり調査して、特定の会社やその製品と感情面でつながっていることに彼らは満足感を感じるのである。利益を得ることよりもこちらのほうが重要だと無意識に思っているのだ。(119ページ)

私が好きなのは、ゆっくりと着実に下落していく株だ。こういった動きはストレスはたまるが、大きな株主はじっくり考えながら手仕舞いすることができる。こうした秩序正しい下落を見ると意気消沈してしまい、愚かな「ダムマネー」トレーダーたちから忍耐力を奪い、結局彼らは底で売ることになる。完全にKOしたところで買う。(130ページ)

記録的な利益を得る投資家は、数週間あるいは数か月単位で売買のタイミングを計ってトレードするスイングトレーダーだ。その株がビッグウィナーになることが確実な場合、彼らは1年以上ボジションを保持する「ポジショントレーダー」になることもある。(290ページ)

会社のファンダメンタルズを調べるのは、有望なチャートパターンを見たあとだ。この順を逆にしてはならない。価格の上昇によってお金を儲けることに集中すべきである。他の人と違って、あなたの目的はあなたのファンダメンタルズの強い会社に「ほんわかとした気持ち」を感じることではないのだから。(292ページ)

心理学者のボブ・ロテッラ博士

重要なのはあなたにとって最もうまくいくものを見つけることだ。これには何年もかかるかもしれない。あなたのスキル、才能、個性を最もうまく活用してエッジを創造し、それを持続できるトレードアプローチは1つしかない。(中略)指紋と同じように、あなたの戦略は独特のものでなければならない。成功している人々から多くを学ぶことも重要だが、最終的にはあなた自身の戦略、他人の真似事ではないあなた独自の戦略を開発することがあなたの最優先課題であることを理解しなければならない。(114ページ)

感 想

本書は他のトレード本とは異なり、ページの多くが著者の犯した失敗に割かれていることからも明らかなように、数多く失敗することによって成功に至った相場師の記録となっています。この本を通して私が一番感じたのはありきたりですが、やはり「投資の世界では他人と別の方法で物事をやることがいかに重要」であるかということです。誰も知っていることは知る価値はなく、誰もがやることは価値はない。人をアウトパフォーマンスするためには人とは別の方法で投資することが重要であるかという点です。

正直、本書はかなり参考になりましたので、何回も何回も読み込みました。印象深かった点が多く、いつもよりはるかに文字数が多くなっているのもそのためです。

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