【日本マニュファクチャリング(NMS)に投資】シャープ買収で注目の鴻海が業界トップのEMS事業を展開

【日本マニュファクチャリング(NMS)に投資】シャープ買収で注目の鴻海が業界トップのEMS事業を展開

現在私が投資しているNMS(日本マニュファクチャリングサービス)は、人材派遣を組み合わせた新たな形のEMS事業を展開しています。

 

そこで、今回のシャープ買収で注目を集めているものの、一般的にはあまり馴染みがないと思われるEMS事業について取り上げたいと思います。

 

EMS企業としてまず名前が挙がるのは、現在シャープ買収問題で紙面を賑わしている「鴻海精密工業(Foxconn)」です。

 

同社は2004年以降、EMS企業の世界トップの座に君臨しています。同社が注目を浴びる前は、EMS事業は自社のブランドを持たず、受託製品に特化するビジネスモデルであることから、「影のメーカー」と呼ばれてきました。

 

EMS企業とは?

EMSとは「ELECTRIC MANUFACTURING SERVICE」の略語であり、「電子機器の受託サービス」のことです。

 

一般的に、製品を作るメーカーに代わって製品の設計から試作、生産、発送、修理業務までを一括して受託するビジネスモデルのことをEMSと定義しています。

 

そのビジネスモデルはブランド企業の経営傘下から完全に独立し、多数のメーカーと対等に取引関係を結ぶことにより、製造の専門性を有効に発揮していくビジネスモデルです。

 

EMS企業とメーカーとの関係

EMS企業の事業内容はパソコン、携帯電話などを中心としたあらゆるハイテク製品の量産を受託することです。

 

一方、ソニー、アップル、東芝等の委託企業側は、EMS企業を利用し、製造コストにおける人件費や減価償却費などの固定費を、資金回転の効率化を図るために変動費に切り替えて収益の改善を図っています。

 

委託企業側は、EMS企業とパートナーシップを構築することで、主要業務を研究開発と販売に特化し、生産をEMS企業に任せ、新製品の市場投入スピードとコスト競争力を生み出して競合他社との競争を勝ち抜く戦略を取っています。

 

多くのメーカーは付加価値を高めるために研究開発とマーケティングに特化しています。

 

そのため、企画や開発に特化したメーカーと販売を担当する小売業を結びつける調整役を勤めるのが「商品調達や製品の配送を行うEMS企業」と言うことができます。

 

EMS企業の役割

EMS企業は下請け的存在を超えて、グローバルなサプライチェーンの中核を担う企業としてメーカー等と対等な戦略的パートナーの役割を果たしています。

 

現代のグローバル競争の中で、従来のような安定した稼働率を確保しつつ、短い製品のライフサイクルにも適合できる生産システムの継続は困難になっているものとみられます。

 

また、製品の高度化が進み、新製品開発の研究開発に要する費用も多額になっています。

 

こうした事態に対応するため、EMS企業への受託製造による固定費に投入される資金を研究開発により多く投入する企業が増加し、委託メーカーとEMS企業の間には対等な共存関係が築かれてきました。

 

EMS企業の強みと弱み

EMS企業は独自のビジネスモデルを持っています。

 

その形態を問わず、普遍的にいくつかの強みと弱みがあります。

 

すなわち、EMS企業は、宣伝活動、製品の研究開発、販売を顧客企業に任せることで、需要予測、在庫管理、代金回収がしやすく、経営資源を製造活動に集中させることができます。

 

その反面、収入源のほとんどを付加価値の低い製造コストに依存するため、利益率が低く、利益を上げるためには絶えず顧客企業からの受託生産量を増やすことを宿命付けられています。

 

言い換えると、製品を複数の企業から受注して大量に生産することでスケールメリットを活かし、利益を生み出す必要があります。

 

また、EMS企業は、メーカーごと、製品ごとに生産量や新製品の投入時期、製品のライフサイクルが異なっていることを利用して工場の稼働率を高水準に維持しつつ、生産の安定化を図っています。

 

さらに、保有する各工場間でも部品や設備の標準化を進めていますので、生産力の過不足に応じて生産量を配分することが可能であり、企業グループ全体として生産を安定化できるメカニズムがあります。

 

加えて、グローバルに生産拠点を展開し、地域的な需要や景気の変動から受ける影響を拠点間での生産調整によって吸収できる仕組みを構築しています。

 

EMS企業がソフト機能に特化した優良企業を下支え

マイクロソフト、グーグル、アップル等のソフト機能に特化した企業、電子端末を製造する技術力を持たず、EMS企業に端末の製造を依頼するというビジネスモデルであるため、EMS企業がこうしたソフト機能に特化した優良企業を下支えしています。

 

EMS企業は、市場の収縮、景気の変動を受けると売上及び収益に大きな影響を受けるという弱みがあるものの、こうしたソフト機能に特化した企業が次々と新しいヒット製品を開発する限り、今後も成長余力は十分あると考えられます。

 

ここでNMSに話を戻しますが、私がNMSに注目しているのは、NMSのグローバル展開に魅力を感じたからです。

 

NMSは中国もさることながら、タイ、マレーシア、ベトナム等のアセアン諸国への展開では、日本通運との協業により日系企業に対して製造物流面における展開を拡大しています、また、兼松との北米を中心とした海外事業展開の協業推進により、EMSビジネスの拡大を図り、2020年までに2000億円の売上高を目指しています。

 

同社は時価総額が非常に小さな企業であり、営業利益率の改善を伴ってこれが達成できたら大化けする可能性があると考えているため、現在は500円程度と株価は軟調ですが、業績の推移を注意深く見ています。

 

ただ、株価については需給の悪さもあり、大きなIRでもない限り、しばらくは軟調な展開が続くとみています。

第3四半期決算(2016年)

本業は順調なのですが、第1四半期の決算の印象が強くて期待値が高過ぎたためがっかりしました。

 

決算を読むと、事業構造改革の影響で利益率が向上する体質に変化している途中とみられますが、昨年夏の高値から3分の1くらいまで信じられないくらい叩き売られてきました。

 

それにしても、日本商業開発の時もそうでしたが、株探の見出しの書き方は酷いと思います。

 

明らかに株価を下げようとわざと書いているのではないかと疑ってしまいます

 

為替差損と事業構造改革の影響で特損を出していてこの決算なので、冷静に見れば順調な決算だったのではないかと思います(ただこの下げ相場で特損、為替差損という文字を見た瞬間には焦りました)。

 

よく読むと決算前にここまで叩き売られる決算ではないと思いますが、それでも月曜日の株価は下落を免れないのかな?

 

せっかく買値から倍になったのに、欲張って半分利確しなかった自分に反省です。

EMSの中堅企業

製造業のアウトソーシング

NMS(日本マニュファクチャリングサービス)は、スマートフォンや薄型テレビなどの電子機器を受託生産するEMS (Electronics Manufacturing Service) の中堅企業です。

 

シャープ買収で話題の鴻海(ほんはい)精密工業が、EMS企業の世界最大手です。簡単に言えば、どこかのメーカーの単純作業を給料を支払って自社の社員にやってもらうより、もっと安くやってくれる会社があればそこに任せた方が経営的には良いということで登場する企業です。

 

NMSは従来のEMSとは違い、日本のモノづくりの特徴である質の高いモノづくりに人材ビジネスが有する人材提供の機動性を融合させ、開発・設計から、物流(日本通運との提携)、修理、カスタマーサービスまで、ワンストップでサービスを提供する新しい形のEMSを推進しています。

 

これをneo EMS(進化型のEMS)と呼んでいます。

中期成長戦略

売上高1,000億円を中期経営計画に掲げている企業の時価総額が、2月12日の株価で計算するとわずか47億7603万円程度です。

 

来期から経済成長著しいベトナムで日系メーカーからの製造受託業務を推進することに加え、2014年8月に日本通運株式会社(9062)と業務提携、2015年3月に兼松株式会社(8020)と資本業務提携締結をしており、北米への進出も控えているため期待してしまいます。

 

ただし、過去のデータをみると、売上高は右肩上がりなのに、営業利益にばらつきがあるので注意が必要です。そうしたことを改善するための構造改革の結果、現在利益が出る体質に変化しているところとみられるので、もう少し様子をみたいと思います。

決算内容

全 般

  2015年3Q 2016年3Q 前年同期比
売上高 34,602百万円 47,227万円 36.5%
営業利益 126百万円 1,332万円 956.9%
経常利益 189百万円 973百万円 414.3%

数値だけみるともの凄い成長ですが、これは今期よりPS(パワーサプライ)事業が通年で寄与する影響に過ぎないため注意が必要です。むしろ、前期第4四半期から寄与したPS事業と今期PS事業の前年同期比が気になります。

HS事業(売上比:20.9%)

  2015年3Q 2016年3Q 前年同期比
売上高 9,996百万円 9,880万円 -1.2%
営業利益 -52百万円 40万円 +92百万円

HS事業は売上高は減っていますが、営業利益は黒字に転換しています。

EMS事業(売上比:50.9%)

  2015年3Q 2016年3Q 前年同期比
売上高 24,606百万円 24,015万円 -2.4%
営業利益 170百万円 215万円 +26.5百万円

中国での売上減の影響を心配していたEMS事業も、売上高は減っていますが、営業利益は増益です。

PS事業(売上比:28.2%)

  2015年3Q 2016年3Q 前年同期比
売上高 13,331万円
営業利益 1,069万円

上述したように、売上の90%近くが中国なので次回決算で明らかになるPS事業の前年同期比が気になります。

 

まとめ

第3四半期業績は為替差損とTKR改革による事業構造改革の影響で特別損失を計上しても大幅な増収増益となっていますが、通期予想については前回の予想を据え置いています。

正直、ここの決算には期待していたので上方修正が出なくてがっかりしましたが、利益率が向上する体質に変化している途中で、来期からベトナムでの新規事業、日本通運株式会社、兼松株式会社との業務提携による期待もあります。

 

中国の製造業が悲惨な状態にも拘らず、本業が順調な上に将来的な期待もあるので売却する必要もないと思うので長い目で見ようとは思いますが、未熟な私は判断に迷います。

 

一方で、次回の決算でのPS事業の業績をみてから判断したという気持ちもあります

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