株式投資に目覚めた群馬の至宝

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シャープ買収で注目の鴻海が業界トップのEMS事業とは?

      2016/03/19

現在私が投資しているNMS(日本マニュファクチャリングサービス)は、人材派遣を組み合わせた新たな形のEMS事業を展開しています。そこで、今回のシャープ買収で注目を集めているものの、一般的にはあまり馴染みがないと思われるEMS事業について取り上げたいと思います。

EMS企業としてまず名前が挙がるのは、現在シャープ買収問題で紙面を賑わしている「鴻海精密工業(Foxconn)」です。同社は2004年以降、EMS企業の世界トップの座に君臨しています。同社が注目を浴びる前は、EMS事業は自社のブランドを持たず、受託製品に特化するビジネスモデルであることから、「影のメーカー」と呼ばれてきました。

EMS企業とは?

EMSとは「ELECTRIC MANUFACTURING SERVICE」の略語であり、「電子機器の受託サービス」のことです。一般的に、製品を作るメーカーに代わって製品の設計から試作、生産、発送、修理業務までを一括して受託するビジネスモデルのことをEMSと定義しています。そのビジネスモデルはブランド企業の経営傘下から完全に独立し、多数のメーカーと対等に取引関係を結ぶことにより、製造の専門性を有効に発揮していくビジネスモデルです。

EMS企業とメーカーとの関係

EMS企業の事業内容はパソコン、携帯電話などを中心としたあらゆるハイテク製品の量産を受託することです。一方、ソニー、アップル、東芝等の委託企業側は、EMS企業を利用し、製造コストにおける人件費や減価償却費などの固定費を、資金回転の効率化を図るために変動費に切り替えて収益の改善を図っています。委託企業側は、EMS企業とパートナーシップを構築することで、主要業務を研究開発と販売に特化し、生産をEMS企業に任せ、新製品の市場投入スピードとコスト競争力を生み出して競合他社との競争を勝ち抜く戦略を取っています。多くのメーカーは付加価値を高めるために研究開発とマーケティングに特化しています。そのため、企画や開発に特化したメーカーと販売を担当する小売業を結びつける調整役を勤めるのが「商品調達や製品の配送を行うEMS企業」と言うことができます。

EMS企業の役割

EMS企業は下請け的存在を超えて、グローバルなサプライチェーンの中核を担う企業としてメーカー等と対等な戦略的パートナーの役割を果たしています。現代のグローバル競争の中で、従来のような安定した稼働率を確保しつつ、短い製品のライフサイクルにも適合できる生産システムの継続は困難になっているものとみられます。また、製品の高度化が進み、新製品開発の研究開発に要する費用も多額になっています。こうした事態に対応するため、EMS企業への受託製造による固定費に投入される資金を研究開発により多く投入する企業が増加し、委託メーカーとEMS企業の間には対等な共存関係が築かれてきました。

EMS企業の強みと弱み

EMS企業は独自のビジネスモデルを持っています。その形態を問わず、普遍的にいくつかの強みと弱みがあります。すなわち、EMS企業は、宣伝活動、製品の研究開発、販売を顧客企業に任せることで、需要予測、在庫管理、代金回収がしやすく、経営資源を製造活動に集中させることができます。その反面、収入源のほとんどを付加価値の低い製造コストに依存するため、利益率が低く、利益を上げるためには絶えず顧客企業からの受託生産量を増やすことを宿命付けられています。言い換えると、製品を複数の企業から受注して大量に生産することでスケールメリットを活かし、利益を生み出す必要があります。

また、EMS企業は、メーカーごと、製品ごとに生産量や新製品の投入時期、製品のライフサイクルが異なっていることを利用して工場の稼働率を高水準に維持しつつ、生産の安定化を図っています。さらに、保有する各工場間でも部品や設備の標準化を進めていますので、生産力の過不足に応じて生産量を配分することが可能であり、企業グループ全体として生産を安定化できるメカニズムがあります。加えて、グローバルに生産拠点を展開し、地域的な需要や景気の変動から受ける影響を拠点間での生産調整によって吸収できる仕組みを構築しています。

まとめ

マイクロソフト、グーグル、アップル等のソフト機能に特化した企業、電子端末を製造する技術力を持たず、EMS企業に端末の製造を依頼するというビジネスモデルであるため、EMS企業がこうしたソフト機能に特化した優良企業を下支えしています。EMS企業は、市場の収縮、景気の変動を受けると売上及び収益に大きな影響を受けるという弱みがあるものの、こうしたソフト機能に特化した企業が次々と新しいヒット製品を開発する限り、今後も成長余力は十分あると考えられます。

ここでNMSに話を戻しますが、私がNMSに注目しているのは、NMSのグローバル展開に魅力を感じたからです。NMSは中国もさることながら、タイ、マレーシア、ベトナム等のアセアン諸国への展開では、日本通運との協業により日系企業に対して製造物流面における展開を拡大しています、また、兼松との北米を中心とした海外事業展開の協業推進により、EMSビジネスの拡大を図り、2020年までに2000億円の売上高を目指しています。同社は時価総額が非常に小さな企業であり、営業利益率の改善を伴ってこれが達成できたら大化けする可能性があると考えているため、現在は500円程度と株価は軟調ですが、業績の推移を注意深く見ています。ただ、株価については需給の悪さもあり、大きなIRでもない限り、しばらくは軟調な展開が続くとみています。

当ブログ記事:NMSの第3四半期決算

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