株式投資に目覚めた群馬の至宝

株式投資と柴犬実成(さねしげ)の成長日記

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欧州におけるポピュリズムと難民問題

      2017/03/05

2016年は、英国によるEU離脱、トランプ大統領誕生といったイベントで相場が上下に大きく動きました。

この時に私が一番感じたことは、仮にイベントの結果を予測できたとしても、その情報を利用して利益を上げることができるとは限らないということです。

こうしたことを予測する能力が長けているよりも、単純に値動きについていける能力・センスが高い人が勝てる確率が高いということです。

例えば、米大統領選において、リアル・クリア・ポリティクスでリアルタイムで確認したオハイオ等の接戦州の状況から、私は当日の早い段階でかなりの確度でトランプ大統領が誕生する展開は予測できました。

この結果を受けて翌日も大幅に下落することを見込んでいたため、下がったところを買い向かわずに売りポジションを多くしていました。

結果はご存知のように当日は死ぬほど下げたのでウハウハでしたが、翌日は全戻しで上昇相場の転機となり、私はかなりダメージを受けました。

現在の視点から見ると、結果論としてはトランプショックは最高の押し目となりましたが、これを契機に無慈悲な下げに転じていた可能性もあるわけですので、売りポジションを拡大するとともに、少し保有株を売って現金を多めに確保して最初の上昇を大きく取り損ね、大ダメージを受けていますが、当日の自身の対応自体は悪くなかったと思っています。

2017年は欧州方面でイベント盛り沢山

さて、現在に話を戻すと、2017年もフランス大統領選挙など、特に欧州方面でイベントがあります。

2016年の2大ビッグイベントと比べると市場に与えるインパクトは小さいと思いますが、どのように動くのかは読めないので注意して臨みたいところです。

この点、トランプ大統領がなぜ勝利したのかという点を考察すると、自然と欧州方面での展開も予測できると思います。

ただし、冒頭でも述べているように、誰が勝つ確率が高いかを推測できていたとしても、それを利用して利益につなげる能力は全くの別物です。

むしろ、本当に上手い人はこうしたイベントを利用しようとせずに、むしろ相場に逆らわずに動いた方に付いていくような印象を持っています。

そもそも論として、別にイベントを利用して大きく儲けようとしなくても、通常時に利益を確保できれば全然良いのですが、こうした国際情勢について個人的な興味もありますので、簡単に考察してみたいと思います。

トランプ勝利の背景要因

結論から述べますと、トランプ大統領が最終的に支持を集めたのは、個人的には、米国人が抱いていた移民への不満をはじめとする言えないことやタブーを言ってくれた存在であったからではないかと考えています。

すなわち、まさに欅坂46の曲のような米社会の「サイレントマジョリティー」の存在が明らかになったと言えるのです。

心の中で感じていても発言することが憚られる内容でも、誰かが一度行ってくれると、それまではタブーであったことが急にオープンに言いやすくなったりします。

こうした米国人の選択の背景には、現在欧州で問題視されている移民問題の影響が非常に大きかったものとみられます。

※ 移民の受け入れを巡ってはトランプ大統領は、ターンブル豪首相との電話会談においても一悶着ありましたが、私の想像以上に米国民の間で根深い問題だったようです。

欧州を巡る移民問題

欧州の主要国では現在、社会の頂点に立つエリート層と社会の底辺に生きる人々との間に距離が生まれていると指摘されています。

別に、欧州に限った話ではないと思いますが…

2015年の夏頃、欧州ではイスラム諸国から大量の移民や難民が押し寄せており、日本のメディアでも取り上げられるくらいには注目を集めていたことは記憶に新しいと思います。

この時、メルケル独首相による独断で、約80万人規模の驚くべき数の移民・難民がドイツに流入することになりました。

これを受けて、国民は犯罪の増加や文化の違い、テロの恐怖に猛反発するようになりました。

ルター派の牧師の娘で、東ドイツで育ったメルケル首相自身には、ナチズムや少数派の殺害・虐待を許容し、歴史に汚点を残したドイツが寄る辺なき人々を温かく迎え入れ、道徳的な勝利を達成しようという野心があったのではと感じてしまいます。

こうしたメルケル首相の対応とは逆に、ドイツでは「メルケルン(MERKELN)」という単語が流行しました。

意味は、「おろおろする、ためらう、何もしない、決断しない」といったネガティブなワードで、メルケル首相を揶揄した単語になっています。

責任を負わされたのは一般人…

このメルケル首相の決断は、その後西側社会全体に広がっていきました。

メルケル首相は、とてつもなく大きな文化の変化という重荷を自身で引き受けることはせず、厳しい生活を送り、こうした重荷に対処するだけのリソースを持たず、特別に保護されることもなく、お金もコネもない普通の人々に責任を負わせようとしました。

社会の頂点に立つ人々の生活は何も変わらず、様々な文化を融合させ、毎日のように起きる問題を乗り越え、犯罪や過激主義、街で起きている恐ろしい事案に対処するという難題を押し付けられたのは、何も持たない一般人だったのです。

社会の頂点に立つ人々は、労働者階級や中産階級がショックを受けて憤り反発すると、彼らを「外国人嫌い」、「偏狭」、「人種差別主義者」というレッテルを貼っていきました。

他方で、決断は下すが、その代償は一切引き受けない社会から隔絶されたエリート層は、「人道主義者」、「思いやりがある」、「人権のヒーロー」などと褒めたたえられました。

これが欧州での移民問題に対して一般人が抱く不満の概要ですが、こうしたことを踏まえると、ポピュリズムの支持を得たトランプが米大統領に当選し、2017年に予定されている欧州の選挙でも、各方面でポピュリズム・右派が支持勢力を伸ばしてくる可能性が高いということは容易に想像できると思います。

オランダ

右派のポピュリズム的な潮流が強まる欧州の動向を占う試金石として注目。

反移民・難民を掲げて存在感を増すウィルダース党首率いる極右自由党が優勢。

フランス

仏大統領選挙は、中道・右派のフィヨンが大統領になる可能性が高いとみられてきましたが、ここにきてフィヨンにスキャンダルが発覚し、極右のル・ペン大統領が現実味を帯びてきました。

ドイツ

ドイツでも社会民主党のシュルツ前欧州議会議長が、直近の世論調査でメルケル首相の支持率を大きく上回っています。

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